八乙女光、東日本大震災で家族を失った青年役 作品への思い告白「気持ちのお守りになったら」
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Hey! Say! JUMPの八乙女光が2日、都内で開催された舞台『小さな神たちの祭り』製作発表に、共演の堺小春、福田悠太、藤井直樹、斉藤暁、演出の鈴木裕美と共に出席。宮城県出身の八乙女が本作への思いを明かした。
【写真】作品への思いを語る八乙女光
本作は、昨年末に逝去した脚本家・内館牧子さんによる同名小説を原作に、演出・鈴木裕美、脚本・G2が手がける舞台。東日本大震災で家族を失った青年が、喪失と向き合いながら、周囲との絆と家族愛の中で再び前へ踏み出していく姿を描く作品。東日本大震災から15年、多彩な俳優陣と確かなクリエイター陣が真摯に向き合い、記憶とともに生きる人々の姿を静かに描き出す。
八乙女は本作の舞台・宮城県亘理町を稽古が始まる前に実際に訪れたという。宮城県出身の八乙女は「小さい頃から亘理に遊びに行ったり海水浴に行ったりしたことがあるんですけど、『きれいになってしまった』という印象でした。震災前は、漁師さんがいたり船があったり、もっとごちゃごちゃっと街があったんですけど、今はすごくきれい。塗装もしっかりされていて」と現在の亘理の印象を明かした。その上で八乙女は「それは復興の表れではあるのですが、それが心のどこかにある虚しさをくすぐるような景色に映りました」と正直な思いを打ち明けた。
東日本大震災の時のことを八乙女は「東京にいて、たまたまお仕事がなく、お母さんと普通の日々を過ごしていました。揺れを感じて二人で机の下に隠れて。テレビをつけたら東北らへんが大変なことになってる、って」と回顧。その時に見ていた番組では、すぐに宮城のアナウンサーの実況に切り替わったそうで、八乙女は「お母さんと『この宮城のアナウンサーの方、すごく久々に見るね』という話をしたんですけど『でもこういう形では見たくなかったね』って。他愛もない会話の中でもすごく印象に残っています」と振り返った。さらに八乙女は、当時はずっとテレビを見続けるしかなかったと話し「知っている街がどんどん変わっていく状況。何かしたいけど何もできないという無力さにすごく悔しい気持ちを抱いたことを覚えています」と吐露した。
今この舞台をやる意義について、八乙女は「15年経って、東北のことを思い出そうとするとやっぱり3月11日の当日しか振り返らなかったり。僕でさえも忘れてしまっていることもあるので、この作品を通してより深く思い出してほしい」と気持ちを告白。暗くなるのではなく明るい未来に繋げるためだとも話し「いつ災害が起きるかわからないので、備えることにも繋がります。何か気持ちのお守りになったらいいかな、と思っています」と作品への強い思いを語った。
八乙女は本作のテーマ曲の作詞作曲も手掛けている。八乙女は「苦労はしました(笑)」と明かし、歌詞の書き直しなどもあったと回想。劇中では藤井演じる航がその曲をギターで弾くシーンもあるそうで、藤井は「すごくうれしいです。曲を作る段階から『楽器何かできる?』って聞いてくれて。僕は初めて人前でギターをやるので『できるだけ弾きやすいコードになるように作るから任せて』って言ってくれました」と笑顔を見せた。
舞台『小さな神たちの祭り』は、東京・東京グローブ座にて3月30日~4月20日、福島・けんしん郡山文化センター大ホールにて4月24日、大阪・森ノ宮ピロティホールにて4月30日~5月4日、岩手・トーサイクラシックホール岩手大ホールにて5月10日、愛知・COMTEC PORTBASEにて5月14日~15日、宮城・東京エレクトロンホール宮城にて5月22日上演。

