蒼井優、妻夫木聡と知り合い約10年 『家族はつらいよ』共演を語る

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映画『家族はつらいよ』に出演している妻夫木聡と蒼井優が19日、都内にて行われた完成報告会見に登壇した。山田洋次監督の『東京家族』に続いて妻夫木と共演している蒼井は、「妻夫木さんとは知り合って10年くらいですが、毎回違った形で共演させていただいて、今回改めて、知り合ってからの長さが芝居に生きるんだなと実感しました」としみじみと語った。
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『男はつらいよ』シリーズ終了から20年、山田洋次監督待望の喜劇である本作は、映画『東京家族』での家族役のキャスト8人と山田監督の親睦の中から生まれた作品。
結婚50年を迎えようとする平田家の周造・富子夫妻。周造は富子の誕生日にプレゼントをしてやろうと思いほしいものを聞いてみると、まさかの「離婚届」。突然の“熟年離婚”騒動に子どもたちは大慌て。なんとか解決策を見つけようと家族会議を決行するが、それぞれの不満が噴出しはじめ事態は思わぬ方向へ…。
実はこの誕生日プレゼントに「離婚届」というエピソードは、実話から生まれたという。「蒼井優ちゃんのお知り合いにそういう人がいたという話を聞いて始まった。こんなことってあるんだな。待てよ、これ映画にできるんじゃないかなと。だから“原案・蒼井優”にしなければいけないんじゃないかな」と山田監督が明かした。
「僕自身、山田監督の喜劇が好きで、また喜劇をやってほしいなと思っていたのですが、その作品に自分が出られたということが嬉しかったです」と話す妻夫木。「もともと『東京家族』の流れの役だったのですが、直前になって『ピアノの調律師に変えたい』と言われて、そこまではよかったんですけど、監督から『ショパンを弾いてくれ』と言われて『そんな短い期間で厳しいですよ』といったら、『最後のところだけでいいから』と。『そういう問題なのかな』と思ったんですけど」と笑う。
妻夫木曰く「真逆と言っていいくらいの役」に変わったということで「本読みも衣装合わせもした後に、その日の夜に携帯がなって…。誰だと思ったら山田監督からで!こんなにびっくりする電話は和田アキ子さんからくらい」と役変更を告げられた時の衝撃を語った。
撮影にあたっては、「笑いを生むということは難しいことだなと痛感させられました。家族の仲間とは戦友のような関係でした」と妻夫木が言えば、蒼井は「山田監督からOKをもらうことはハードルが高く、やっと超えられたときは、みんなでお疲れ!って励まし合う、あの時間が好きでした」と微笑んだ。
会見にはこのほか、橋爪功、吉行和子、西村雅彦、中島朋子、林家正蔵が登壇した。映画『家族はつらいよ』は3月12日より全国公開。