あれから15年…『FF』映画に再挑戦 “FF生みの親”からの激励が支えに
そして、そもそも映画化のきかっけを、「今回の取り組みは、ゲームをより多くの方々に知ってもらいたいという部分や、ゲームから離れてしまった方々にも再び興味を持ってもらいたいということから、ゲームよりも敷居の低い映画という手法で間口を広げられないかと考えて制作しました」と、野末氏は口にする。
実際、公開してみると、「(観客層は)『ファイナルファンタジー』ファン、ゲームファンの方が中心。かつて『ファイナルファンタジー』を遊んでいただいた方が親子でいらっしゃったと聞いたときは、とてもうれしかったですね。ただ、正直ここまでの評価を得るとは思っていませんでした。ゲームへのリンクも今作の大事な娯楽要素で、いくつか謎を残したままの部分もあったので心配はありましたが、多くの方に楽しんでいただけたのは素直にうれしい。また、過去作を楽しんで頂いた方が楽しめる要素も多く盛り込んでいますので、ぜひ『ファイナルファンタジー』を卒業してしまった方にもご鑑賞して頂きたいです」。
また、野末氏はこうも付け加える。
「『ファイナルファンタジー』という枠をきっちりと守りながらも、エンターテイメント作品にすることを意識し、徹底しました。『ファイナルファンタジー』独自の設定(クリスタルという強大な力を持つ魔石が力の源である)等はあるのですが、その世界外からやってきた主人公ニックスの視点で描くことで、前情報を知らない一般の方でも入りやすくできないかと考え、そういった点で工夫してあります」。
“FF”と聞くからこそ身構える人もいるかもしれないが、そのアクションや映像は劇場で見てこその迫力。ぜひゲームファン以外も楽しんでほしい。また、このヒットを受け、『ファイナルファンタジー』映画化が定番になるのかを聞くと、「個人的に、機会があればぜひ挑戦したいですが、現在のところ予定はありません」とのこと。だとしたら、『KINGSGLAIVE FINAL FANTASY XV』を存分に楽しんでおこう。