森田剛「蜷川さんが引き寄せてくれた奇跡」 蜷川幸雄さん最後の作品への思い

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森田剛、宮沢りえ、荒川良々らが出演する蜷川幸雄さんの追悼公演『ビニールの城』の公開ゲネプロが6日、Bunkamuraシアターコクーンで行われた。森田は、本舞台が蜷川さんが携わった最後の作品であることに触れ「こんなに素敵な出演者、スタッフの方が集結していることは蜷川さんが引き寄せてくれた奇跡だと思っています」とコメントを寄せた。
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『ビニールの城』は、Bunkamuraシアターコクーンの芸術監督を務めた蜷川幸雄さんの追悼公演。80年代に唐十郎が書き下ろした同作を、蜷川さんから演出を引き継ぎ、劇団・新宿梁山泊を主宰する金守珍が手掛ける。生身の接触を激しく拒絶し、人形を介してしか世界と向き合えない主人公の青年を森田が、ヒロイン・モモを宮沢、そのモモへの愛ゆえにいかなる状況をも甘受する実直な男を荒川が演じる
本作で森田は人形を介してしか人と向きあえない腹話術師を演じるにあたり、いっこく堂から指導を受けたといい「短期間の稽古でしたが、僕の出来ることを引き伸ばして下さり、お芝居の延長で腹話術が出来る感覚を教えていただいた」と語る。そして、「唐十郎さんの作品はセリフが力強く、なぜだかわからないけど感動してしまう言葉が多い」とも。
ヒロインの宮沢は「大好きな蜷川さんからそっと、手渡されたモノを、ギュッと握りしめたまま、森田さんを始め魅力的な共演者と、最高のスタッフと、密度の高いお稽古を重ねました」と振り返る。「どこかで見守っている蜷川さんに、その魂を思いっ切り届けたい。それだけです」と思いを込めた。
『ビニールの城』は8月6日から29日までBunkamuraシアターコクーンにて上演。