デヴィッド・リンチ監督、「映画は二度と作らない」と宣言

映画『イレイザーヘッド』(76)や『ブルーベルベット』(86)、『ワイルド・アット・ハート』(90)、『マルホランド・ドライブ』(02)など、1970年代から第一線で活躍するデヴィッド・リンチ監督。今夏には25年ぶりの新シーズンとなるカルト的人気の海外ドラマ『ツイン・ピークス』の放送が待ち望まれているが、リンチ監督いわく、「映画は二度と作らない」そうだ。
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2006年のローラ・ダーン主演『インランド・エンパイア』以来、長編映画のメガホンを取っていないリンチ監督。オーストラリアのThe Sydney Morning Herald紙とのインタビューで、「様々なことが変わった。多くの映画が興行的に失敗している。その一部は素晴らしい傑作であってもだ。興行的に成功している作品は私が作りたいと思う映画ではない」とコメントしたという。
現在の映画界を取り巻く環境を好ましく思わないリンチ監督は、『インランド・エンパイア』が最後の長編になるか尋ねられると、「そうだ」と明言したという。
同じような理由で映画からテレビドラマに注目する監督や役者は多いかもしれない。現在はNetflixなどの映像配信サービスやケーブルテレビ局などを含む欧米のテレビ界でドラマ制作が盛んに行われ、数々の傑作が生まれている。リンチ監督が新『ツイン・ピークス』以降、テレビドラマの世界でオリジナル作品を増やしていくのか、今後の動向に注目したい。