蒔田彩珠、“音痴の演技”がうますぎる15歳の実力派女優

現在公開中の映画『志乃ちゃんは自分の名前が言えない』に出演している女優・蒔田彩珠。南沙良と共にダブル主演を務める15歳の若手女優だ。本作で“音痴”というコンプレックスを持つ女子高生を演じている蒔田。そんな彼女が劇中で見せている“音痴の演技”がうますぎると話題だ。
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本作は、うまく言葉を話せない吃音(きつおん)を抱え、周囲となじめずにいる女子高生・志乃(南)と音楽好きなのに音痴な加代(蒔田)がバンドを組み、それぞれのコンプレックスや葛藤を抱えながら、成長していく姿を描く青春ドラマ。
蒔田は2012年に是枝裕和監督が手がけたドラマ『ゴーイング マイ ホーム』で是枝監督に見出され、その後、映画『三度目の殺人』、カンヌ国際映画祭でパルム・ドールを受賞した『万引き家族』など是枝作品に多数出演。是枝監督からは「非常に柔軟性があって、勘もすごくいい。何も心配していない」と、その演技を絶賛された。また、蒔田は「是枝監督と出会って、役者として生きていきたいと思った」と語っている。
そんな彼女の初主演となる『志乃ちゃん‐』。彼女が演じる加代は、音楽とギターが好きなのにもかかわらず、音痴というコンプレックスを持つという役どころだ。蒔田は“音痴の演技”を披露するのだが、実際には彼女は特技に「歌」を挙げており、 “音痴の演技”はもちろん女優としての実力によるものだ。
また、本作では蒔田が猛特訓し挑んだギターの演奏も見どころとなっている。わずか2ヵ月しか練習期間がなかったにもかかわらず、撮影までに全曲を完全コピーしてきた蒔田。クライマックスでは、感情を揺さぶられる演奏を見事に披露している。
蒔田は本作について、「上手に感情を表に出せない志乃と、上手に人と接することができない加代。私は普段そんなに感情を表に出さないので、加代が感情的になるシーンは自分の奥底にあるものを表現するようで難しかったです。撮影が進んでいくにつれて、加代の気持ちが変化していくのと同じように、二人の距離感も、自分の気持ちも、どんどん変わっていきました。作品を通して、リアルな気持ちの揺れ動きが観てくださる方に伝わればいいなと思っています」と語っている。
映画『志乃ちゃんは自分の名前が言えない』は公開中。