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町田樹、“美しき金メダリスト”ジョン・カリー映画の字幕監修&学術協力

映画

映画『氷上の王、ジョン・カリー』ティザーポスター

映画『氷上の王、ジョン・カリー』ティザーポスター(C)New Black Films Skating Limited 2018

 伝説の五輪フィギュアスケート金メダリストの知られざる生涯を描いたドキュメンタリー映画『The Ice King』が、『氷上の王、ジョン・カリー』の邦題で日本公開が決定。元五輪日本代表の町田樹氏が字幕監修・学術協力を担当することも発表された。

【写真】“氷上の王(The Ice King)”こと、ジョン・カリー

 本作は、アイススケートをメジャースポーツへ、さらに芸術の領域にまで高めた伝説の英国人スケーター、カリーの生涯を、貴重なパフォーマンス映像と、本人や家族、友人、関係者へのインタビューでたどる。監督は『パンターニ/海賊と呼ばれたサイクリスト』のジェイムス・エルスキン。

 カリーはバレエのメソッドを取り入れた演技で、1976年インスブルック冬季五輪フィギュアスケート男子シングルの金メダルを獲得する。しかし、マスコミが真っ先に伝えたのは彼のセクシュアリティーだった。同性愛が公的にも差別されていた時代に、ゲイであることが公表されたメダリストの存在は世界中に論争を巻き起こすが、彼は華麗な滑りで多くの人を魅了し続けた。映画はその活躍ぶりだけでなく、栄光の裏にあった深い孤独や病魔エイズとの闘いも明らかにしていく。

 町田氏はカリーについて「ともすれば『男が華やかに踊るなんてみっともない』と揶揄(やゆ)されるような時代に、芸術としてのフィギュアスケートをその生涯をもって追求し続けた孤高のスケーターである」と評した上で、本作を「貴重な映像資料や身近にいた者の生の証言によって、様々な困難に抗いながらもアーティストとして生き抜いたカリーの人生を、彼が紡いできた珠玉の作品群と共に色鮮やかに甦らせていく」と絶賛。「今もなお多くのスケーターがカリーと同じような困難を抱えて氷上に立っていることを、決して忘れてはいけない」と訴えている。

 映画『氷上の王、ジョン・カリー』は2019年初夏より全国順次公開。

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