高良健吾、中島貞夫監督20年ぶりの作品で30代初主演「とても泥臭くて、渋い時代劇」

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俳優の高良健吾が女優の多部未華子と共に25日、都内にて開催された主演映画『多十郎殉愛記』記者会見に出席。本作は、中島貞夫監督が20年ぶりにメガホンをとった長編時代劇だが、高良は「30代最初の主演の現場で、監督の現場に立てたことが幸せ。とても泥臭くて、渋い時代劇を早く皆さんに見てほしい」と力強く語った。
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本作は、菅原文太主演『木枯し紋次郎』シリーズ、『まむしの兄弟』シリーズ、『真田幸村の謀略』など、50年以上にわたり数々の娯楽大作を世に送り出してきた日本映画界のレジェンド・中島監督による、平成最後の“ちゃんばら”時代劇。会見には、木村了、永瀬正敏、寺島進、中島監督も登場した。
根無し草のように生きながらも、ひとたび剣を持てば凄まじい強さと色気を放出する新ヒーロー、多十郎を演じた高良。クランクインする前に数ヵ月、東映京都の撮影所に通い、基本から殺陣を学んだという。
高良の殺陣の出来を聞かれた監督は、高良が「斬られ役も勉強したい」と言ったエピソードを明かし、「殺陣でタイミングを合わせる難しさは斬られる方にある。それを自らやってくれた時に『分かっとるな、こいつ』と思ったし、それからぐんぐん殺陣の力が伸びていったと思います」と賛辞の言葉を。
そんな高良は「今回の殺陣は人を殺めるためのものではなく、愛する人を逃がすため、自分の道を切り開くための一振り。早くてキレイな殺陣ではなく、とても泥臭いものでした」と振り返った。
この作品に参加するにあたって、高良は「とにかく昔の時代劇をいろいろ見た」という。『まむしの兄弟』に出演していた菅原文太が好きといい、「監督がたまに僕のことを“ぶんちゃん”と間違えて呼ぶんですが、とても光栄でした」と現場でのエピソードも告白。
さらに、中島監督の現場ならではのこだわりを聞かれ、高良は「この作品は中島監督が最後に撮る映画って聞いていましたが、現場にいればいるほど、これは最後ではないなと思いました。それくらい映画が自分の命を輝かすものだと思った」と打ち明けていた。
映画『多十郎殉愛記』は4月12日より全国公開。