多部未華子、青山真治監督7年ぶりの長編映画『空に住む』に主演
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女優の多部未華子が、青山真治監督の7年ぶり長編映画『空に住む』で主演を務めることがわかった。ストーリーの原点となったのは、作詞家・小竹正人が手掛けた小説『空に住む』（講談社）。原作と共に誕生した楽曲「空に住む～Living in your sky～」を三代目J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBEが担当し、小説と楽曲が同時にリリースされたことでも話題を集めた。そんな小説と音楽の世界観から生まれた珠玉の物語を映画化する。
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『EUREKA ユリイカ』でカンヌ国際映画祭批評家連盟賞を受賞するなど国際的に高い評価を得る青山監督の7年ぶりの長編新作となる本作は、主人公の人生を主軸にしながら、異なる境遇で悩みを抱える20代〜30代女性たちの姿を映し出す。両親との死別、妊娠、出産など、現代女性の人生のターニングポイントに迫るさまざまなドラマと、彼女たちを支える人々の感情の機微や葛藤が、エチュードの様に丁寧に描かれる。
両親が急死し、孤独を抱える主人公・直実を多部が演じ、迷い傷つきながらも確かな選択をして変わっていく女性の心理を深く掘り下げる。共演には、直実の後輩で複雑な事情を抱えた妊婦・愛子役に岸井ゆきの、何不自由なく暮らすもどこか空虚さを感じ直実に何かと世話を焼く叔母・明日子役に美村里江、直実と同じタワーマンションに暮らし偶然の出会いから直実と男女の関係になっていくスター俳優・時戸森則役に岩田剛典、愛子と関係を持つ作家・吉田役には現在放送中の『私の家政夫ナギサさん』（TBS系）で多部と共演する大森南朋がそれぞれ演じる。
また、直実をタワーマンションに迎え入れた叔父・雅博役に鶴見辰吾、直実が務める出版社の社長役に岩下尚史、出版社の上司役に高橋洋、直実が出会う不思議な男性役に永瀬正敏、そして直実の住むタワーマンションのコンシェルジュ役に柄本明が決まった。
郊外の小さな出版社に勤める直実は、両親の急死を受け止めきれないまま、叔父夫婦の計らいで大都会を見下ろすタワーマンションの高層階に住むことになった。長年の相棒・黒猫ハルとの暮らし、ワケアリ妊婦の後輩をはじめ気心の知れた仲間に囲まれた職場、それでも喪失感を抱え、浮遊するように生きる直実の前に現れたのは、同じマンションに住むスター俳優・時戸森則だった。彼との夢のような逢瀬（おうせ）に溺れながら、仕事、人生、そして愛のはざまで揺れ続ける直実。果たして彼女は、見失ってしまった自分を取り戻すことができるのか？
青山監督は「脚本から公開まで足かけ四年、ああでもないこうでもない、それがダメならこうだ、もはや絶望という時期もありました。すると救いの神が舞い降りて、高層マンションのてっぺんからTake it easy manと厳かに言われるのです。だから私はこの映画を愛している。誰にもばれないように、ひとり静かに愛するの です」とコメント。
原作者の小竹は「無我夢中で書いた小説と泣きながら書いた歌詞が青山真治監督のおかげで報われました。原作に息を吹き込むかのように多部未華子さんが主人公を奥深く演じてくれています。忘れそうになっていた幸せと忘れてはいけない悲しみを思い出し、宝物がまたひとつ増えたような気持ちです」とメッセージを寄せている。
映画『空に住む』は10月23日より全国公開。
