第33回東京国際映画祭、オープニング『アンダードッグ』&クロージング『HOKUSAI』に決定

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第33回東京国際映画祭(10月31日~11月9日)のオープニング作品が武正晴監督の『アンダードッグ』、クロージング作品が橋本一監督の『HOKUSAI』に決まった。
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オープニング作品の『アンダードッグ』は、『全裸監督』の武監督が『百円の恋』以来6年ぶりにボクシングを題材に描いた作品。森山未來演じる、つかみかけたチャンピオンの道からはずれ“かませ犬”となった崖っぷちボクサー、北村匠海演じる、児童養護施設で育った才能ある若きボクサー、勝地涼演じる、鳴かず飛ばずの芸人ボクサー。三匹の負け犬たちが夢をつかむために人生を懸けてリングに立つ姿を前・後編にわたって濃密に描く、男たちの魂の物語だ。
武監督は「コロナ後の東京国際映画祭開催にご尽力くださった全ての関係者の皆様に深謝いたします。拙作『アンダードッグ』は2020年1月、2月に撮影を行った。コロナ前の我々が失った光景が記録されている。ボクサーというリング上の孤独者達は観客の歓声なしには殴り、殴られ続けることは到底かなわない。観客が試合をつくり、語り継いでいく。時に信じがたい名勝負を生み出す。1人では試合にならない。人生も同様だ。映画創りも同じだと考えている。観客が映画を最後に創り上げてくれる。2020年東京国際映画祭のオープニングで『アンダードッグ』という映画を観ていただける環境に感謝します。最後の仕上げは観客の皆様に委ね、語り継いでもらえたらと念じて止まないのです。どうか皆様その日までご無事で」とのコメントを寄せた。
クロージング作品の『HOKUSAI』は、映画『探偵はBARにいる』シリーズやドラマ『相棒』シリーズの橋本監督が、「富嶽三十六景」で知られ、ゴッホやモネなどにも影響を与えたと言われる江戸時代の天才絵師・葛飾北斎の物語を独自の視点と解釈によって新たに描き出した物語。葛飾北斎の青年期と老年期をそれぞれ、柳楽優弥と田中泯が演じる。
橋本監督は「映画館、という暗闇の中で生き続けてきた『映画』。今、その映画を見る場が、急激な変化変容を求められています。時代の流れ、と言うは易し。我々は、闇の中で見知らぬ人々が肩を寄せ合って、泣き笑い怒り悩み楽しむ場所、そこに映し出す映画を創りたい。その想いを胸に、産まれた『HOKUSAI』。暗闇で…大切な人と共に、ご覧ください」とコメントしている。
第33回東京国際映画祭は10月31日~11月9日開催。