高橋葉介『夢幻紳士』、初夏に実写映画化 監督は海上ミサコ、主演は皆木正純
映画
高橋葉介の怪奇ミステリー漫画『夢幻紳士』が、俳優・皆木正純の主演で実写映画化され、『夢幻紳士 人形地獄』のタイトルで初夏に全国順次公開されることが決定。併せて特報と場面写真が解禁された。
【写真】映画『夢幻紳士 人形地獄』場面写真＆原作書影
1980年代に雑誌「マンガ少年」で連載を開始した『夢幻紳士』は、昭和初期の帝都東京を舞台に、探偵・夢幻魔実也（むげんまみや）が事件を解決する1話完結の怪奇ミステリー漫画。雑誌の休刊や廃刊等の事情で休載や再開を重ね、シリーズの設定もその都度変更されながら、今日まで『ハヤカワミステリマガジン』などで掲載が続いている。独特のひねりのきいたストーリーと、レトロで幻惑的な世界、闇を描き出す力は、今でも多くのファンを魅了し続けている。
本作は、『探偵事務所 5』2nd Season『グッバイマザー』の海上ミサコ監督が、13歳の時に読んだ原作の衝撃を基に、企画を温め続けて映画化。2018年の日本芸術センター第10回映像グランプリの優秀映画賞を皮切りに、2019年に愛媛国際映画祭プレイベントで審査員特別賞受賞のほか、ロンドン国際フィルムメーカー・フェスティバルのコンペティション部門など国内外の映画祭に参加、昨年の福岡インディペンデント映画祭2020でも優秀作品賞を受賞している。
昭和初期の日本。探偵・夢幻魔実也（皆木正純）は、他人の心を見たり、他人に自由に夢を見せることができる。ある夏の終わり、魔実也は道端で聞いた不思議な声に誘われ、木箱から発見された少女・三島那由子（横尾かな）に会いに行く。
山奥の診療所で会った彼女は反応がなく、まるで人形のようだった。那由子の母ミツ（井上貴子）によると、奉公に出たまま数ヵ月間行方不明だったという。魔実也が那由子の心の中を見ると、彼女は奉公先の女主人・雛子（岡優美子）によって、自らを人形と思い込む暗示をかけられていた。那由子を助ける決意を固めた魔実也は、雛子一味を追い詰め、自ら嫌悪する暗示で雛子を人形にするが…。
特報、場面写真では、原作のイメージさながらの黒衣に身を包んだ主人公・夢幻魔実也が、昭和初期の退廃的なムード漂う姿を見せている。
映画『夢幻紳士 人形地獄』は、初夏より東京・新宿のk’s cinemaほかにて全国順次公開。
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