岡田麿里の最新長編アニメ『アリスとテレスのまぼろし工場』制作決定 制作はMAPPA
初監督作『さよならの朝に約束の花をかざろう』が第21回上海国際映画祭金爵奨(最優秀アニメーション作品賞)、第51回シッチェス・カタロニア国際ファンタスティック映画祭ファンタスティック・ディスカバリー部門最優秀長編作品賞を受賞するなど国内外で高評価を受けた岡田麿里監督の最新アニメーション映画『アリスとテレスのまぼろし工場』の制作が決定。特報映像とティザービジュアルが解禁された。
【動画】映画『アリスとテレスのまぼろし工場』特報映像
岡田監督は、1998年『DTエイトロン』で初めてアニメ脚本を手掛けて以降、主にアニメ脚本家として活動し、2011年には原作・脚本を務めたテレビアニメ『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』が大ヒット。小説や実写作品の脚本、漫画原作、作詞など、活動の範囲を広げ続け、2018年に『さよならの朝に約束の花をかざろう』でアニメ監督としてデビューした。
制作は、映画『この世界の片隅に』(2016)で第40回日本アカデミー賞最優秀アニメーション作品賞、第71回毎日映画コンクール日本映画優秀賞を始め、数々の映画祭にて作品賞を多数受賞したスタジオMAPPA。MAPPAにとって本作が初のオリジナル劇場作品となる。副監督に平松禎史、キャラクターデザイン・総作画監督に石井百合子、美術監督には東地和生が名を連ねるほか、『さよならの朝に約束の花をかざろう』のメインスタッフが再集結。音楽は岡田監督が脚本を手掛けた映画『空の青さを知る人よ』の音楽作家・横山克が務める。
特報は、緻密な背景美術が印象的な場面とピアノの旋律からスタート。少年と少女の心と身体の躍動が、「あたりまえの世界は、恋することで終わりを告げる」「群れからはぐれた夢見がちな少年は、嘘つきの羊飼いに導かれる」「行き場を失った、焦燥と衝動ーさあ、曝けだせ。手に入れろ、命の実感を」「これは、けして許されぬ“初恋幻想物語(ファンタジア)”」といった数々の印象的な言葉が挟み込まれる中、合唱音楽と共に高まっていく。さらに空を駆ける未知の存在、裂ける夜空などファンタジー要素も取り入れられた、圧倒的なスケールを予感させる仕上がりとなっている。
ティザービジュアルは、廃墟のような場所で少年と少女が寄り添う姿を描いたもの。美しいが何処か棘のある、ファンタジーとリアルを内包した絵画のような仕上がりとなっている。
今回の制作決定にあたり、岡田監督は「この『アリスとテレスのまぼろし工場』は、曖昧な世界でもがく少年少女達が、“恋心”を武器に運命と戦う物語です。信頼するスタッフとともに、地に足がついていながら挑戦的な、このチームでしかできないアニメーション映画を追及したいと思っています」とコメントを寄せている。