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幻の問題作『クリーン、シェーブン』、ノイズまみれ&不快度MAXな予告解禁

映画

映画『クリーン、シェーブン』ポスタービジュアル

映画『クリーン、シェーブン』ポスタービジュアル (C)1993 DSM Ⅲ Films, Inc. (C) 2006 Lodge Kerrigan. All Rights Reserved.

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ロッジ・ケリガン

ピーター・グリーン

 愛する娘を探し続ける統合失調症の男の狂気を描くロッジ・ケリガン監督作『クリーン、シェーブン』(1993)が、25年の時を経て8月27日より公開される。このたび日本で制作され、ケリガン監督自ら確認・修正した予告編が解禁された。

【動画】観る者が平静でいられなくなる――『ノイズ、シェーブン』予告編

 本作は、ケリガン監督が1993年に発表した初の長編作で、『ナイト・オン・ザ・プラネット』『デッドマン』『コーヒー&シガレッツ』などジム・ジャームッシュ監督作品の常連スタッフであるジェイ・ラビノウィッツが編集を務めた哀しく陰鬱なサスペンス映画。

 第20回テルライド映画祭でのワールドプレミアの後、第11回サンダンス映画祭や第47回カンヌ国際映画祭、ニューヨーク近代美術館でも上映され、そのノイズにまみれた唯一無二の映像表現を、スティーヴン・ソダーバーグ、ダーレン・アロノフスキー、ジョン・ウォーターズといった錚々たる監督たちが「忘れがたき表現性」と絶賛した。

 日本では1996年に公開されると、作品全体が放つ疲労感を覚える空気、悲惨さと哀愁が話題に。今なお語り継がれるも近年では観ることの出来ない幻の作品となっており、昨年頃から一部で再公開を希望する声が多数あがっていた。

 自分の頭に受信機、指には送信機が埋め込まれていると信じている、統合失調症のピーター(ピーター・グリーン)。彼は施設を出所した後、里子に出された娘を探すため故郷に戻る。しかし図らずも幼児殺人容疑で刑事に追われ、その世界は混迷を極めていく…。

 この度解禁した予告編は、観る者が平静でいられなくなるようなノイズが全編を覆っており、主人公ピーターの混乱と不安を疑似体験するような作りとなっている。映像の途中には「思わず心を引き裂かれる。忘れられない映画体験だ(スティーヴン・ソダーバーグ)」「圧倒的な表現と誠実さに、完全に打ちのめされた(ダーレン・アロノフスキー)」「あなたの精神に永遠に深い傷跡を残すだろう(ジョン・ウォーターズ)」と、巨匠監督たちが本作に寄せたコメントが挟み込まれる。

 震えながらタバコを吸う姿、指先を見つめるショット、ただトマトを切っただけでも、観ている側の心がざわめいていく。そんな中、破れた愛らしい赤ん坊の写真と共に「娘に会う。望みはそれだけだった」という文字が映し出される。その後に映る、少女の遺体は何を意味するのか。「こんな夏はもうこりごり。普通じゃないわ」と意味深なセリフの断片を呟く女性は誰なのか。

 予告の終盤では、「聞こえるか」という言葉が繰り返される中、ピーターが自身の皮膚をかきむしったり頭皮をえぐるなど衝撃的な場面のフラッシュカットが次々と展開し、不穏さを加速させていく。果たして、彼の運命と心はどこへ向かうのか。狂っているのはこの男なのか、それとも世の中なのか。この日本で制作された予告編は、ケリガン監督自ら確認し、フレーム単位の繊細かつ神経質な修正を経て完成したものとなっている。

 映画『クリーン、シェーブン』は8月27日よりシネマート新宿ほかにて公開。

映画『クリーン、シェーブン』予告編

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