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『アミューズメント・パーク』は「不快な映画で、最もロメロらしい映画」 ロメロ夫人がコメント

映画

映画『アミューズメント・パーク』メイン写真
映画『アミューズメント・パーク』メイン写真(C)2020 George A. Romero Foundation, All Rights Reserved.

 2017年に他界したゾンビ映画の第一人者でホラー映画の巨匠ジョージ・A・ロメロ監督が、1973年に手掛けた幻の未発表映画『アミューズメント・パーク』(公開中)。このたび、ロメロ監督の夫人であり、ジョージ・A・ロメロ財団代表のスザンヌ・ロメロさんが、日本の観客に向けて作品に込められたテーマなどについて語るコメント動画が到着した。

【動画】ジョージ・A・ロメロ財団代表 スザンヌ・ロメロさんコメント動画

 もともとは年齢差別や高齢者虐待について世間の認識を高めるために、ルーテル教会がロメロに依頼した企画だった本作。しかし、出来上がった作品には老人の悲惨な状況が容赦なく映されており、そのあまりにもストレートに当時の米国社会を描いた内容に、依頼者はおののき、未発表のまま封印されていた。今回4Kレストアが行われ、日本初公開となる。

 動画でロメロ夫人は、まず「日本のみなさん、こんにちは。この映画をお見せすることに、今とても興奮しています」と満面の笑みであいさつ。続いて、この“類まれな作品”の制作経緯や、なぜ幻と化してしまったのかを説明。そして、「これは実は最もロメロらしい映画なのかもしれません。カットの仕方など彼らしい編集スタイルですし、観た人をどんな気持ちにさせるかもロメロらしいです」と語る。

 また、本作が観客を不快な気持ちにさせてしまうことを認めつつも、「とても重要な、アメリカ人制作者によるアメリカの映画なのです。ジョージ・ロメロが撮ったことは興味深いですし、現在も議論が続くテーマを扱っていることも重要です。それは、私たちが話し合うべきテーマだからです。若者は何が起きているのかを知り、社会が、私たちをどう見ているかを知るべきです」と強調。

 続けて「面白いのは、映画が白い部屋から始まることです。希望に満ちた男と打ちひしがれた男がいます。男は遊園地に行き、打ちひしがれて戻ってくる。希望を抱き、遊園地を訪れ、戻ると打ちひしがれている。ループです。皆いつか、あの遊園地へ行きます。それがこの作品の重要な点で、私たちに問いかけている議論すべきことです」と作品に込められたテーマを解説する。

 最後は「“映画をエンジョイして”と言いたいですが、皆さんは楽しめません。不快を感じ、楽しめないように作られた映画もあるのです」と率直に語り、「高齢者について家族と話しましょう。おじいさん、おばあさんとも。話し合うのは、とても重要なことです」と呼びかけている。

 映画『アミューズメント・パーク』は公開中。

ジョージ・A・ロメロ財団代表 スザンヌ・ロメロさんコメント動画

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