Netflix×是枝裕和監督が初タッグ “今までとは規模の違う”映画&連ドラ制作
Netflixが是枝裕和監督と初タッグを組み、映画と連続ドラマを制作することを、本日開催した新作情報公開イベント「Netflix Festival Japan 2021」にて発表した。同イベントで流されたコメント映像で、是枝監督は「劇映画とはまた違った魅力をふんだんに盛り込んでとても楽しい作品にしたいと思っておりますので、是非楽しみにお待ちください」とコメントを寄せている。
【動画】Netflixで映画&ドラマ制作 是枝裕和監督コメント映像
2018年に『万引き家族』でカンヌ国際映画祭パルムドール賞を受賞し、日本人監督として、今村昌平監督作『うなぎ』以来21年ぶりの快挙を成し遂げ、世界にその名を知らしめた是枝監督。これまでも、監督デビュー作『幻の光』(1995)でヴェネチア映画祭金のオゼッラ賞、『誰も知らない』(2004)で主演の柳楽優弥がカンヌ国際映画祭最優秀男優賞、『そして父になる』(2013)でカンヌ国際映画祭審査員賞、『海街diary』(2015)で日本アカデミー賞最優秀作品賞ほか4冠、『三度目の殺人』(2017)では日本アカデミー賞最優秀作品賞ほか6冠に輝くなど、国内外の映画賞を席巻し続け、今や世界中から新作が待ち望まれている。
また近年は、カトリーヌ・ドヌーヴ主演の日仏合作映画『真実』(2019)をフランスで撮影、次回作『ブローカー(仮)』ではソン・ガンホ、カン・ドンウォン、ぺ・ドゥナを起用し、初の韓国映画に挑戦するなどグローバルな映画制作を行っている。
映像内で是枝監督は「僕はNetflixさんとタッグを組みまして、連続ドラマを1本と今までとは規模の違う大きな映画を制作しております。まだ皆さんの元に届けられるのは先のことになるかと思うのですけれど、劇映画とはまた違った魅力をふんだんに盛り込んでとても楽しい作品にしたいと思っておりますので、是非楽しみにお待ちください」とコメント。
続いて「僕は元々放送からスタートしているので必ずしも映画だけを作り続けてきた訳ではないですし、これからもそういうつもりなんですけど。正直いうと一番やりたいのは連ドラなんです。ただなかなか僕のやりたいものというのは、例えば、日本国内の民放の地上波で実現できるかというとちょっと難しいなというのが正直なところで」と明かす。
そして「今までの枠組みの中での僕がやってきた映画とはスケールの違うものになるでしょうし、ドラマもそういう意味ではNetflixと組まなくては実現できなかったものになるだろうなと思っていて」と、Netflixとの初タッグに大きな期待を寄せた。
現在手掛けているドラマについては「総合演出という、いわゆるショーランナーという形で関わりながら、そのシリーズの何話かを担当する」と自身の役割を説明し、「今、ちょうどかなり大掛かりなセットを組んで、ドラマの舞台を作ってますけど、やっぱりこれはもう国内マーケットだけを視野に入れていたらこんなセットは作れないからなというのが正直なところでそれは大きい。それを若い20代、30代の監督たちに経験させられるというのは、とても嬉しいなやっぱり素晴らしいなと」と語っている。