那須川天心VS武尊、来年6月に実施決定 那須川はキック引退を2ヵ月延期
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格闘家の那須川天心と武尊が24日、都内で記者会見を実施し、2022年6月に対戦することを正式発表。両者が試合決定にいたるまでの思いや、試合への意気込みを語った。
【写真】那須川天心&武尊、会見で相対するシーンも
RISE世界フェザー級王者にして、キックボクシング45戦無敗の那須川は、4月でキックボクシングを引退してボクシングに転向予定だったが、この試合のために引退を2ヵ月延期。マイクを手にすると「クリスマス・イブにこういったプレゼントができてうれしいです。ファンからしてみれば待望していたことだと思うので、最高のクリスマスプレゼントを渡せたのでは」とあいさつし、「昔からずっとやりたかった試合。最後のけじめとして、勝ってキックボクシングを引退しようと思っています」と述べた。
K-1初の三階級王者にして、現スーパー・フェザー級王者である武尊は「この試合は5、6年前からずっと熱望されていた。いろんな事情でなかなか試合が決まらなくて、お互い苦しい思いをたくさんしたと思う。この試合が決まったことで、格闘技界だけではなく、日本や世界のスポーツ界が盛り上がる試合になると思います」とコメント。
続いて「中立なリングじゃないといけないと僕はずっと言ってきた。その中立なリングで試合をすることで、昔の格闘技界みたいに、団体関係なく強い選手同士がやりあって、最高に盛り上がる夢の舞台にしたい。いろんな人の気持ちを背負ってこの試合に挑もうと思っています。すべての気持ちを背負って、この試合必ず勝ちます」と宣言。さらに「判定とかドローとかいらない。延長無制限ラウンドでやりたい」と完全決着を熱望した。
長年にわたって対戦が望まれていた那須川と武尊。お互いの印象を問われて武尊は「団体は違いますけど、ライバル的な存在だとずっと思っていました。ただのライバルではないです。5〜6年実現しなかったことで、いろんな溝が生まれて、存在を恨んだ時期もありました。でも、今回実現して、やっとそう思えるんですけど、天心選手がいたから僕はここまで格闘家としてやってこれました。今は感謝のほうが大きい」と率直な思いを吐露。
一方、那須川は団体間の垣根の高さに触れて「(K-1は)僕がいない別の世界、アニメで言うと『ONE PIECE』と『NARUTO』みたいな、そんな絶対交わらないと言われていたものが…いや違うな、そこ交わるか(笑)。ディズニーとユニバ(ユニバーサル・スタジオ・ジャパン)。そこが交わる。2人とも別の世界で(キャリアなどを)作ってきたけど、ここでやっと交わる。(試合をすることを)お互いに言ったときから6年くらい経っているけど、2人とも一回も負けていない。これも何かの運命では。こんなうまいことがあるのかと嬉しく思います」とほほ笑んだ。
会見に同席したRIZINの榊原信行CEOは、総合プロデューサーの立場で同対戦を取り仕切る予定。「K-1もRISEもRIZINも皆で力を合せて、日本中、世界中がぶったまげるイベントを」と興奮気味に語った。
同対戦の試合会場は未定。試合のルールは、体重58kg(前日計量・翌日戻し4キロ当日計量)、キックボクシングルール(ワンキャッチワンアタック)。詳細は今後詰める予定。
また、会見内で那須川は12月31日の大みそかおよび4月の2試合を、武尊は6月までに1試合を挟むと明言している。