川崎皇輝、『AmberS』で学んだ座長の姿を糧にパワーアップした『町田くんの世界』に意欲
ミュージカル『町田くんの世界』メインビジュアル (C)安藤ゆき/集英社・東宝
――初演から2年が経ち、川崎さんご自身も成長したり変わったりした部分があると思いますが、ここはパワーアップできそうかな、もっと深められそうかなと思う部分はありますか?
川崎:パワーアップはしていたい、いや、していなきゃいけないなって思います。前回は今よりも経験がなかったですけど、この2年でいろいろな作品に出演させていただいていますし、お芝居、歌も含めてグレードアップしていなくちゃいけないなと思います。
でも、本当にちょっとですけど、前回はフラットな状態で飛び込んでいたから良かったと思われたんじゃないかというのも、少しよぎっています(笑)。技術が少なかったからこそ、町田くんとして、皆さんに影響されて成長していく主人公を演じることができたんじゃないかなと。再演にあたってそこが若干気になっていますね。実際に稽古をしてみて、前回の感覚を思い出せるのか、新たにアプローチし直さなきゃいけないと思うのか、やってみなきゃ分からないですけど、どうなるんだろう?という気持ちがあります。
ただ、この2年の間に得た知識を元に新たに町田くんにアプローチできると思えば、それも再演の魅力になると思うので、今の僕で町田くんをいいものにしたいなっていう気持ちで頑張りたいと思います。
――初演では、ミュージカルならではの難しさや面白さはどんなところに感じましたか?
川崎:町田くんとして歌うって難しいんだっていうのがありました。町田くんはたぶん歌わない人なんですよね。でもミュージカルだから歌うし、それに違和感はないんです。でも、町田くんとして生きていて急に歌い出すのって、やっぱりどこかで違和感が生じてしまう気もしていて。それを落とし込むのは、複雑だけど面白いなってすごく思いました。
『町田くんの世界』の作品の魅力はかなり音楽に起因してるところが大きいと感じています。感情がまんま歌詞になってるというか、歌になっている“にじみ歌”って呼んでいるものがあるんですけど、普段だったら絶対に歌詞にならない言葉が音楽になるんですね。それぞれの登場人物がポッと思ったことをつぶやいたら、周りのコーラスの人がふわっと広げていってくれるみたいな、そんな画期的すぎる発明がウォーリーさんと和田さんの間で生まれたんですけど、この特異性は魅力だなと思います。
前回は稽古しながら生まれていくといいますか、元々音楽の予定じゃなかったけど、ここ歌ってみようというので、和田さんがその場でコーラスを作ることもあったり。曲に限らず、僕たちが思ったことやウォーリーさんが見ていて思ったこと、和田さんが見ていてこうキーを変えた方がいいなと思ったことなど、全部その場で完成していったのが前回の『町田くんの世界』だったので、そのリアルタイムなライブ感は稽古場で本当に楽しかったです。稽古を重ねるにつれてハーモニーがすごくきれいに決まると、やっぱり僕の感情もすごくきれいに変わるんですよね。
そんな最高の音楽を作っていただいているからこそ、それを歌として届ける僕たちが、そこでつまずくようなことはできないなっていうプレッシャーもありますね。
◆『AmberS』を通して座長として大切なことを学んだ
【公演概要】
ミュージカル『町田くんの世界』
7月7日~30日:東京・シアタークリエ
◆出演
川崎皇輝
長澤樹
神里優希
原田真絢
礒部花凜
大月さゆ
浜崎香帆
岩橋大
鶴岡政希
湖月わたる
吉野圭吾
※川崎皇輝の「崎」は「たつさき」が正式表記
◆原作
安藤ゆき「町田くんの世界」(集英社 マーガレットコミックスDIGITAL刊)
◆演出
ウォーリー木下
◆脚本・作詞
ピンク地底人3号
◆音楽・作詞・演奏
和田俊輔
【公式サイト】https://www.tohostage.com/machidakun/
【公式X】@toho_stage