望海風斗&坂本昌行、“ステージ”とは「生きる実感をくれる場所」 トップを走り続ける原動力を語る
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実在した伝説の大女優の半生を描き、1964年にブロードウェイで初演されたミュージカルを、名匠マイケル・メイヤー演出によって現代にふさわしく蘇らせた『ファニー・ガール』。いよいよ日本上陸する本作で、望海風斗と坂本昌行が波瀾万丈の人生を駆け抜ける夫婦として共演を果たす。「すごく優しい」(望海)、「ユーモアのある方」(坂本)とお互いの存在感に惚れ惚れとする望海&坂本が、初共演の感想やステージに立つ上での原動力までを語り合った。
【写真】華やかな衣装にも注目! 望海風斗&坂本昌行、撮りおろしショット
■望海風斗が寄せる、ファニーへの共鳴
持ち前のユーモアと根性でコーラスガールから大女優へと駆け上がるファニー・ブライスと、その夫でギャンブラーのニックの人生を描く本作。舞台版に引き続きファニーを演じたバーブラ・ストライサンドが主演を務めた映画版(1968)はアカデミー賞主演女優賞を受賞するなど、映画史に残る名作となった。ブロードウェイでは初演以降リバイバルされてこなかったが、2022年に半世紀以上の時を経てブロードウェイに凱旋。大ヒットを収めた同作が、豪華キャストによって日本でも上演される。
――伝説的ミュージカルとして、今なお圧倒的な支持を集める『ファニー・ガール』。ファニーとニックとして、オファーを受けた感想を教えてください。
望海:『ファニー・ガール』という作品や、劇中の素晴らしい楽曲は知っていましたし、王道のミュージカルに挑戦できる機会はそう多くはありません。若くエネルギッシュな時期のファニーから演じていくことになるので「大丈夫かな…」という不安もありましたが、人生を積み重ね、夢を追い続けた先に何があるのかという、ファニーの半生を生きられるなんて、本当に光栄なことです。オファーをいただけて、とてもうれしかったです。
坂本:リア・ミシェルがファニーを演じた(ブロードウェイに凱旋した)『ファニー・ガール』の映像を(YouTubeなどで)見させていただいて、これは大変な舞台だなと。自分の半生やその時々の感情を歌で表現するって、かなりパワーがいることなんですよね。僕も『ザ・ボーイ・フロム・オズ』という作品をやった時に、そう実感したことがあって。でも望海風斗さんがファニーを演じると聞いて、これはすばらしいものになるだろうと思いました。僕はまずファニーが輝けるように、足を引っ張らないようにしないといけないという思いでお引き受けしました。
――演じる役の魅力について、どのように感じていますか。
望海:たくさんありますが、一番はファニーの自分のやりたいこと、信じることに向かって突き進む力に惹(ひ)かれています。子どもの頃には誰しもが持っているものかもしれませんが、大人になるにつれていろいろと諦めていくことも多い中で、ファニーはピュアな心やまっすぐな情熱を持ち続けられる人。そこは本当にステキだなと思います。
――周囲が夢の実現は到底無理だと感じている中でも、女優として輝くために力強く進んでいくファニー。ステージに立ち続けている望海さんにとって、共感するところも多かったでしょうか。
望海:多かったですね。私が10代で宝塚音楽学校に入った時も、周りの誰もが“受かるわけがない”と思っていました(笑)。高校の先生に「受けてきます!」と言って送り出してくれた時も、“また来年もこの高校に通っているだろうな”と感じていたと思います。誰も信じていない中、自分だけは“絶対に宝塚の舞台に立つんだ”という気持ちが強かった。10代で何も知らないからこそ、それだけの根拠のない自信を持てたのかもしれません。特に“これができる”と感じられるものはなくても、“好きだ”という揺るぎない思いをもとに合格して舞台に立っているイメージだけを持って突き進んでいました。
坂本:僕が演じるニックは、プライドが高くて、ギャンブラーで、ハンサムで…と周囲からいろいろな評価を受ける人ですが、僕はその中でも“人を引き寄せる力がある”というワードが気になっていました。それってどういうことなんだろうと思った時に、きっとピュアな人なんだろうなと感じて。言葉を変えれば、子どもっぽいということなのかもしれませんが、いろいろなことに挑戦して、失敗して、相手を傷つけたとしても、その根底にあるのはニックのピュアな思い。それがあるからこそ、進む方向にワクワクしている。目指しているものは違っても、ニックはファニーに自分と似たものを感じたのかなと思っています。
――スターになっていくファニーに対して、妻との格差に焦りを感じるようになるニック。彼の葛藤について、どのように感じましたか。
坂本:愛する女性をサポートしようと思っていたけれど、ファニーが売れていくことに反比例するように、ニックはどんどん下がっていく。そういったジレンマは必ず出てくると思うし、彼女に対して手放しに「おめでとう」と言えないところにニックの人間味を感じています。
■初対面の感想は? お互いが語る、役者としての魅力と信頼
【公演概要】
ミュージカル『ファニー・ガール』
9月8日〜29日 東京都 日生劇場
10月9日〜18日 大阪府 梅田芸術劇場 メインホール
10月24日〜11月1日 福岡県 博多座
11月10日〜15日 愛知県 御園座
■スタッフ
音楽:ジュール・スタイン
歌詞:ボブ・メリル
脚本:イソベル・レナート
改訂台本:ハーヴェイ・ファイアスタイン
演出:マイケル・メイヤー
振付:エレノア・スコット
タップ振付:アヨデル・カセル
■キャスト
ファニー・ブライス:望海風斗
ニック・アーンスティン:坂本昌行
エディ・ライアン:水田航生
ストラコシュ夫人:高泉淳子
フローレンツ・ジーグフェルド:益岡徹
ブライス夫人:中尾ミエ
ミーカー夫人:藤咲みどり
トム・キーニー:伊藤俊彦
池田航汰/岩瀬光世/小島亜莉沙/佐々木誠/白山博基/寺町有美子/照井裕隆/堂雪絵/長澤仙明/中村遙花/深瀬友梨/堀江慎也/松島蘭/松田聖菜/宮内裕衣