声優・内田雄馬「僕らは求められなくなったらそこまで」 初心忘れぬ“プロとしての熱意”を語る
■そんな甘さが!? 意外な返しに脱帽
――そんな武道館でのライブを経て、11枚目のシングルがリリースされました。まず表題曲の「Salt & Sugar」は、ポップな世界観に元気をもらえる1曲ですね。
本作は自分らしくあることを肯定してくれるような楽曲になっていて、テーマは「個性が違うもの同士が混ざり合えば、もしかしたら面白いものが生まれるかもしれない」です。曲を聞いた皆さんが「自分の知らなかったあれは食わず嫌いで、実はすごくおいしいものかもしれない」という気持ちになれる曲になればと思いながら歌いました。非常にポップで、気軽に聞ける楽曲に仕上がっています!
――本作はテレビアニメ『THE MARGINAL SERVICE』(日本テレビ系)のEDテーマ曲ですが、作品のことも歌に乗せている?
そうですね。アニメには≪地球人≫と≪境界人≫という立場の違う二つの存在が登場します。そこから、内田雄馬としては「立場が違うもの同士が分かり合ったら面白いのでは」という着想を得て、このメッセージを歌として届けたいと思うようになりました。
――ここで「Salt & Sugar」にかけて、内田さんのしょっぱい・甘いエピソードを教えてください。
しょっぱい思い出は、しょうゆやヨーグルトをこぼしたり、鍵を忘れたりと「しょっぱいなー」と思うエピソードが数多くあります(笑)。
甘いエピソードは…僕、靴を磨くのが好きなんです。三つのクリームを使って磨いているのですが、やっている最中に「あれ、この靴には何個のクリームを塗ったっけ?」「この靴は磨いたかな」って思ってしまって。そして結局、磨き残しがある…という詰めが甘いエピソードでした(笑) !
――なるほど…! そういう甘さもありますね。
僕は甘いと言われると、そういうエピソードばかり出てきちゃう(笑)。
――(笑)。本シングルにはほかにも2曲が収録されます。「Happy-go-Journey」は楽しい雰囲気に心躍る1曲ですね。
この楽曲はテレビアニメ『とんでもスキルで異世界放浪メシ』(テレビ東京)のEDテーマ曲として制作しており、おいしいものを食べながら異世界を旅していく作品に寄り添った一曲です。みんなで一緒に歩いて行けるような楽しい曲にしたいと思いながら歌いました。歩いているときと同じくらいのテンポなので、力を抜きながら聞ける曲に仕上がったんじゃないかな。
――曲中にハンバーグという歌詞が出てきます。過去にインタビューさせていただいた際、収録の合間に空き時間があれば焼肉に行くと聞きましたが、今もそのスタイルは継続している?
今も時間があれば焼肉を食べに行きますよ。30分あれば食べれますからね。驚く方がいるかもしれませんが、焼肉屋さんはお肉がそのまま出てきて自分のペースで焼くことができるので、時間調整が簡単なんですよね。食事時間があまりないときは、焼肉がおすすめです。
――今度実践してみたいと思います(笑)。「風でありたい」はどんな1曲でしょうか?
5月から始まるツアーに合わせて「みんなが声を出して歌う」ことを意識して作った曲です。ライブで皆さんの声を聞けたのが、コロナの関係で1stライブツアーのときだけなので、「みんなで声を出したい、みんなの声を聞きたい」という気持ちが強いんです。
みんなに音楽という風を届けたいですし、気持ちや声を返してくれたら、それが僕たちのさらなる追い風になります。お互いにもらいあってここまで来たという感謝も込めて本曲を制作しました。
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