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二宮和也のマルチな活躍に注目 主演作続々、ジャにのちゃんねる登録者330万人超え、ソロアルバム発表も

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■歌手・二宮和也としての新しい挑戦、そして“言葉”との関係

 そして、最後に着目したいのは、二宮の音楽性。39歳の誕生日にリリースした初のカバーアルバム『〇〇と二宮と』で、最新の彼の歌声を聴き、エモーショナルな気分になった人も多いのではないだろうか。ここで注目したいのが、二宮が“言葉を届ける”ことを常に意識しているのではないかという点。嵐のアルバムに収録していたソロ曲も、言葉を届けるバラード曲が目立っていた。

 なかでも印象的なのが、2007年発売のアルバム『Time』の収録曲で、二宮自身が作詞した「虹」だ。同曲の歌詞には、“君”と“きみ”が登場する。二宮は、「この楽曲のテーマは“きみ”を忘れる旅」だと話していたことがあった。

 自由奔放でちょっぴり子どもな“きみ”と、そんな姿も受け止めながら愛している“私”のラブソングのようにも思えるが、“君”と幸せな日々を送るなかで、昔の恋人である“きみ”との淡い日々を懐古した瞬間を描いていたのかもしれない。もしくは、“きみ”と“君”は同一人物だったのか…。明確な答えは提示せず言葉を届け、曲を聞いた人自身に“きみ”の物語を想像させる。聞いた人が、ただ楽曲を受け取るだけでなく、それぞれのストーリーを作りあげたくなるような曲となっている。

 カバーアルバム『〇〇と二宮と』は、二宮自身がカバー曲を選定した。『〇〇と二宮と』を聴いている時は、彼が歌声に託した言葉たちが、まるで読み聞かせのようにスッと心のなかに入ってきた瞬間があったが、この世界観に浸れるのは、二宮自身が言葉を届けることを意識しているからこそだと思う。

 もしかすると、彼の主軸には“言葉を届ける”があるのかもしれない。言葉の裏に隠れた心情を深く読み取るからこそ、繊細な芝居で言葉が持つ本質を届けることができる。言葉を大事にしているからこそ、バラエティ番組などでの発言も光っている。彼の歌声が心に響くのも、言葉を届けたいという熱意が入り混じっているからこそなのだろう。これからも、彼が紡ぎ、表現する言葉に着目しながら、さらなる活躍を追い続けたい。(文:菜本かな)

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