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『鎌倉殿の13人』柿澤勇人演じる源実朝を深掘り 脱“お飾り”! 応援したくなる「優秀な将軍」の雄姿

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『鎌倉殿の13人』柿澤勇人演じる源実朝の名シーン
『鎌倉殿の13人』柿澤勇人演じる源実朝の名シーン(C)NHK

 小栗旬が主演を務める大河ドラマ『鎌倉殿の13人』(NHK総合ほか)が、佳境に差し掛かっている。そんな本作について今週も、“本日活躍しそうな〇〇殿”を紹介したい。今回は、歴史の歯車に翻ろうされる心優しき将軍・柿澤勇人演じる源実朝を掘り下げてみたい。先週放送の第44回「審判の日」で、左大将だった実朝は、さらに昇進を果たし、右大臣に任命。鶴岡八幡宮で拝賀式が行われることになったが、その裏では、数々の謀略が計画されている模様が描かれた。そして今週3代目鎌倉殿・源実朝をめぐる血なまぐさい駆け引きの結末が描かれる。

【写真】応援したくなる将軍・柿澤勇人演じる源実朝の名シーンを写真で振り返る

 物語の終盤、鎌倉のキーマンとなった実朝。脚本家の三谷幸喜は「これまで世間に認知されている実朝像とは違うものを描きたい」と意気込みを語り、実朝演じる柿澤に大いなる期待を寄せていた。柿澤自身も若くして将軍職に就いたことにより、お飾りとして存在したというイメージを翻し「将軍として高い能力を持っていた人物」と解釈して演じていたという。

 12歳で征夷大将軍となった実朝は、執権・北条時政(坂東彌十郎)のもと最初のうちはお飾りとしているだけだった。自身もあまり政治には興味がなく和歌を愛する心優しき青年という印象だった。特に幕府の侍所別当の和田義盛(横田栄司)との関係性は実朝のこういった性格をよく表していた。政権争いのために御家人たちが血なまぐさい争いをする世界で、唯一落ち着けるのが和田家にいる時間。そこでの実朝のホッとした表情はとても人間味に溢れていて、ネット上でも「義盛といる実朝さんはとても柔らかい顔をしている」「義盛との会話が本当に楽しそう」と評判だった。

 もう1つ、本作の実朝が視聴者の共感を呼んでいるのが、孤独で悩み多きこと。実朝には後鳥羽上皇(尾上松也)の従妹に当たる千世(加藤小夏)という妻がいたが、子はいない。しかも側室をとろうともしない。「女性を愛せない」という素直な思いを告白したときの実朝の切ない表情や申し訳なさそうな視線は、多くの視聴者の涙を誘った。さらに密かに思いを寄せていた北条泰時(坂口健太郎)に贈った恋の和歌に「贈る相手を間違えているのでは」と言われてしまい落胆する表情にも、SNS上では実朝の心情を慮るコメントが溢れていた。

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■忠臣との別れ…そして運命が動く、45回「八幡宮の階段」

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