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『鬼滅の刃』“鬼は外”って言いづらい「悲しい事情」を持つ鬼3選

アニメ・ゲーム

■堕姫&妓夫太郎 ~「何回生まれ変わっても」共に生きることを選んだきょうだい~

 『「鬼滅の刃」遊郭編』で炭治郎たちが相まみえるのが、きょうだいの鬼・堕姫と妓夫太郎だ。遊郭一の美ぼうを誇り、花魁として名を馳(は)せている堕姫。その正体は「美しく強い鬼は何してもいい」というあまりにも傍若無人な性格の鬼だ。さらに自分が追い込まれると、わがままな少女のように泣きわめく。すると彼女の背中から現れるのが、兄の妓夫太郎である。醜い兄は、眉目秀麗で妻を3人持つ音柱・宇随天元に「いいなぁ、いいなぁ」と妬みの言葉を吐きながら血の鎌を振るう。2人そろって十二鬼月・上弦の陸という、強さ・性格共にかなり厄介なきょうだいだ。

 遊郭に巣食う鬼のきょうだいは、生まれた場所も遊郭だった。遊女にとって妊娠は、数ヵ月働くことができなくなることを意味する。また生まれてからも育てるにはお金がかかる。遊郭の最下層で生まれた妓夫太郎と堕姫は、生まれる前から厄介者だったのだ。腹が減ればネズミや虫を食べて、身を寄せ合いなんとか生きてきた2人。美しい顔をした妹の存在が、妓夫太郎の劣等感を癒やしていた。

 しかしそんな妹が起こした客とのトラブルをきっかけに、きょうだいは遊郭からも居場所を失う。そんなときにとある鬼に出会い、2人は鬼となったのだった。戦闘の末、炭治郎達鬼殺隊によって倒された妓夫太郎は「鬼になったことに後悔はねぇ」「何度生まれ変わっても、必ず鬼になる」と語る。しかし続く言葉は「ただ、もし唯一心残りがあるとするならば、梅(堕姫の人間名)、お前は俺と違ったんじゃないかってことだ」だった。美しく、素直で染まりやすい性格だった妹を自分が育てたことで、妹まで鬼にしてしまったのでは、と妓夫太郎は考える。

 首を切られ体が崩れた後、真っ暗な空間で妓夫太郎は堕姫に「もう俺についてくるんじゃねぇ」「お前とはもうきょうだいでも何でもない」と突き放す。自分は地獄に堕ちるが、妹にはせめて自分よりましなところへ行かせたい、という思いから出た言葉だったが、堕姫は兄の背に飛びつき「絶対離れないから! ずっと一緒にいるんだから! 何回生まれ変わっても、あたしはお兄ちゃんの妹になる」と泣きわめいた。そして妓夫太郎は、堕姫を背負ったまま地獄の業火の中へと歩いていくのだった。

 この鬼のきょうだいを追い詰めた、炭治郎と禰豆子もまたきょうだいだ。もしも炭治郎が禰豆子とともに鬼になっていたら、2人はどうなっていたのだろうか。そして4月からは『テレビアニメ「鬼滅の刃」刀鍛冶の里編』がスタートする。登場する鬼たちはさらに強く、凶悪になっていくが、それぞれの“過去”にも注目したい。(文・小島萌寧)

※禰豆子「禰」の正式表記は「ネ+爾」
※鬼舞辻無惨「辻」の正式表記はしんにょうの点が1つ

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