「夏ドラマ」どれを見る? 期待の3作品を紹介
次に挙げたいのは、中村倫也の主演する『ハヤブサ消防団』(テレビ朝日系/毎週木曜21時)だ。本作は、山間の小さな集落を舞台にした田園ミステリー。中村が演じるのは、スランプ気味の作家・三馬太郎だ。亡き父の故郷、“ハヤブサ地区”に移住した太郎が、地元の消防団に加入したことを機に連続放火や住民の不審死など怪事件に次々と遭遇。ハヤブサ地区を守るべく真相を追ううち、集落の奥底にうごめく巨大な陰謀に突き当たる、というストーリーだ。中村は、地上波としては昨年7月期の『石子と羽男-そんなコトで訴えます?-』(TBS系)以来、そして3月に日本テレビの水卜麻美アナとの結婚を発表して以来、初の連ドラ主演となる。
また原作は、これまでドラマ『半沢直樹』シリーズ、『下町ロケット』シリーズ(ともにTBS系)、映画『空飛ぶタイヤ』、『七つの会議』など、数多くの映像化作品を手掛けてきた池井戸潤氏の小説。池井戸氏と言えば、企業や町工場、銀行を舞台に、サラリーマンをヒーローにすえてきた作品が多いイメージだが、本作の主人公は売れない小説家で、田園を舞台にしたミステリー。これまでとは一味違う池井戸作品で、中村がどんな演技を見せるかが注目だ。
さらに、ヒロインとして出演するのは川口春奈。中村とは、15歳のときに出演したドラマ『ヤンキー君とメガネちゃん』(TBS系)以来、実に13年ぶりの共演となる。川口が演じるのは、太郎と同様、東京からハヤブサ地区に移り住んだ美貌を持つ映像ディレクター・立木彩。ひと目見るなり太郎にとって気になる存在になるが、実は彼女には集落の闇につながる衝撃の過去がある。太郎の心、そしてストーリーを静かにかき乱していく“疑惑のヒロイン”という役どころで、中村と起こすケミストリーにも期待が集まる。