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『離婚しようよ』どっちがマシ? 世紀の“クズ男”対決 能天気3世政治家・松坂桃李vs色気出すぎ“パチアート”錦戸亮

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■仕事にも結婚にも興味なしの“パチアート”・加納恭二(錦戸亮)



 大志との関係が冷め切ったゆいの前に現れたのは、無職・ヒゲ・たれ目の加納恭二。パチンコで生計を立て、パチンコをしていない時間は“アトリエ”で絵を描いたりオブジェを制作したりと、いかにも近づいてはいけないタイプだ。こちらは“働かない”という方向でのクズ男。付き合ったらこちらが必ず苦労することは明白だ。

 (性格はともかく)いつもスーツを着込みピシッと髪も整えている大志とは対称的な風ぼうの恭二は、この頃のゆいにとってはあまりに刺激的な存在だった。恭二はそもそも国民的女優であるゆいのことを知らず、ただの1人の女性として扱った。パチンコが当たった衝動で横にいたゆいにキスをするようなあまりに自由で予想できない行動にゆいはあっという間に“沼って”しまう。

 恭二についてはSNS上でも「好きになっちゃダメって分かってるけどむり」「色気ヤバすぎ」「恭二沼」などと反響が。ただここで忘れてはいけないのは、恭二自身は決して「沼らせる」気はないのだ。たまたま道端で出会って、一緒にいたらパチンコが当たったゆいのことを「女神」と無邪気にたたえるが、「離婚してほしい」とか縛るようなことは言わない。優しく抱きしめてくれたかと思えば、雨に濡れ、泣きながらやってきたゆいを「今は忙しい」と簡単に追い返す。この“天然飴と鞭”が、ますますゆいを沼らせる。

 はじめは“ゆい→恭二”だった恋のベクトルだが、徐々に恭二からゆいへの矢印も向き始める。すると、恭二は途端に「分かりやすく」なってしまう。恭二の「普通じゃなさ」に魅力を感じていたゆいは、自分を好きになった恭二が急に普通の男になってしまったと感じてしまう。そんなゆいに対して恭二は「こんなオブジェ作る男は普通じゃないだろ…?」と訴えるが、感情表現だったオブジェを「自分は普通じゃない」とアピールするためのアイテムにしてしまったとき、ゆいの彼への気持ちの火は消えてしまったように思う。

 家や立場にがんじがらめながら、自由にのほほんと生きてきたことで愛を逃した大志と、何にも縛られていなかったのに、ゆいへの愛という縛りができて「普通」の男になってしまった恭二。どちらも“こんな奴は現実にはいない”とは言い切れず、妙なリアリティがあるキャラクターだ。どちらがマシか言い切るのは難しいが、筆者としてはドラマ内でのゆいの“選択”を尊重したい。

■番外編:筋肉なら大優勝 大志のライバル政治家・想田豪(山本耕史)


 ゆいと直接関わることはあまりなかったが、このドラマでかなり大きなインパクトを残したのが、山本耕史演じる新進気鋭の敏腕政治家・想田豪。大志属する自由平和党との政権交代を掲げ、自ら政党を打ち立てたいわゆる“デキる男”だ。不祥事だらけのボンボンなら絶対に勝てると踏んで、大志と同じ愛媛5区から出馬する想田は、若者ばかりのスタイリッシュな選挙事務所を立上げて選挙活動に臨む。プライベートでは幼稚園からの幼馴染である妻一筋。まさに、大志とは正反対な男なのである。

 特筆したいのは想田の胸板だ。今作では大志もゆいも不倫しているとあって、お互いのベッドシーンもあるのだが、上半身をあらわにした大志や恭二よりも、スーツを着ているシーンしかない想田が明らかに一番“いい体”をしている。常にパッツパツなスーツが気になってしまう。本記事は“クズ男対決”ではあるのだが、仮に“筋肉対決”だったら完全に優勝だ。ドラマ内では、実はこんな完璧人間のような想田の“クズ”ポイントもあらわに。こちらの夫婦は『離婚しようよ』とはならないことを願う。(文:小島萌寧)

 Netflixシリーズ『離婚しようよ』は、Netflixにて全世界配信中。

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