<8.9は野球の日>高倉健が中日ドラゴンズの監督に! 色んな角度から楽しめる野球ムービー5選
夏の甲子園が始まり、プロ野球が後半戦に入って盛り上がりを見せる中、スポーツニュースでは連日メジャーリーグの大谷翔平選手ら日本人選手の活躍でもにぎわっている。本日8月9日の<野球の日>を記念して、今回は数ある野球を題材にした映画の中から、色んな角度から楽しめる5本をご紹介!
【写真】本物と見紛うばかりの高倉健の鬼監督ぶり
★高倉健が中日ドラゴンズの監督に! 『ミスター・ベースボール』(1992)
数あるハリウッドの野球映画の中でも非常に珍しい、日本プロ野球の“助っ人外国人選手”をテーマにした本作。ニューヨーク・ヤンキースのスター選手・ジャックは、ここ最近はスランプに陥り目立った活躍ができず、日本の球団・中日ドラゴンズにトレードされる。最初のうちは好調な成績を残していたが、ジャックの横柄な態度は周囲の人々を怒らせてしまい、チームメイトや監督とも対立していく。そしてまたしてもスランプに陥るジャック。しかし、親切にしてくれる人たちと過ごすことで、次第に自分の振る舞いを見つめ直していく。
『ミスター・ベースボール』 写真提供:AFLO
日米のギャップに戸惑うメジャーリーガーの姿をコミカルに描き、練習の仕方やコマーシャル出演に至るまで、両国の考え方の違いも興味深い。主人公ジャックを演じるトム・セレックが素晴らしいのはもちろんだが、最も印象に残るのは、中日ドラゴンズの監督を演じた高倉健。試合中に怒ってベンチを蹴り、口数少なく選手たちを熱く厳しく叱咤激励する姿は、実在の監督である星野仙一、広岡達朗がモデルになっている。本作は中日ドラゴンズの全面協力によって撮影され、当時の本拠地のナゴヤ球場はもちろん、セ・リーグの各球場でも実際に撮影された。ナゴヤ球場の試合シーンでは、10万人に及ぶ名古屋市民もエキストラで参加したというから驚きだ。
本作の公開は1992年。日本人“大リーガー”野茂英雄がメジャーリーグで活躍するのは3年後のこと。今や大谷翔平選手をはじめとした日本人選手の活躍、WBCの優勝などで、日本プロ野球のことはアメリカでも知られているが、この頃のメジャーリーガーにとっては未知の世界だったことがよく分かる。洋画によくある、トンデモ日本な描写がほとんど登場しないことも好感度が高い。