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『M-1グランプリ』記憶に残る審査員たち 和牛酷評した大物司会者から「下ネタ嫌い」天才落語家も

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島田紳助が大会史上唯一の「100点」をつけたコンビとは

■ 「俺、下ネタ嫌いなんです」とバッサリ 立川談志

 2002年の一度きりの出演だったが、実は志らくの師匠、談志も審査員を務めたことがある。ネタ中にカメラで抜かれるたびに、腕組みをしたまま笑うどころかピクリとも動かず、にらみつけるような表情でネタを見守っていた。

 毒舌で鳴らした談志だが、コメントをふられても腕を組み、そっけなく二三言を話すだけ。当時、「なんでだろう」で大ブレイクしていたテツandトモが登場した際には「お前らここへ出てくる奴じゃない、もういいよ」と突き放したようにコメントをし、会場をピリつかせる。ただ直後に「俺、褒めてんだぜ。分かってるよな?」とも補足している。ぶっきらぼうだが、当時すでに歌ネタで一世風靡していた2人への談志なりのエールだったようだ。

 ただし、このあと会場を本当に凍りつかせる瞬間があった。この年に始まった敗者復活戦で勝ち上がってきたスピードワゴンのネタに50点と低評価を付けた上、「ちょっと俺、下ネタ嫌いなんです」とバッサリ斬り、会場を静まり返らせた。自身の価値観を貫き、言いたいことをはっきり言う、記憶に残る審査だった。

■ 島田紳助が大会史上唯一の「100点」を付けたコンビとは…

 若手漫才師の育成、そして「漫才に恩返しをしたい」という思いから大会の発起人となった島田紳助さん(2011年芸能界引退)は、審査委員長としても大会を見守った。

 紳助さんの審査の中でも記憶に残るのは、ダブルボケが代名詞の笑い飯が2009年大会で披露した伝説的なネタ「鳥人」。人間の体に鳥の頭がついた「鳥人」という不気味なキャラクターがテーマのネタで会場の爆笑をかっさらうと、紳助がこのネタに大会史上初めて「100点」を付け、会場でどよめきと拍手が起きた。紳助はこのとき「98(点)にしようと思ったんですよ。あとで(「鳥人」を超えるネタが出てきたら)困るから。でも困ってもええわってぐらい感動しました」と賛辞を送っている。

 鳥人に関しては、松本が「ウィキペディアで調べる」と発言したことをきっかけに生放送中、ウィキペディア上に一時「鳥人」の項目が登場する事態に。今では放送中から視聴者がSNS上で「実況」することが当たり前になっているが、この大会ごろが、ネット上で視聴者がリアルタイムでコメントしていく時代の幕開けだったかもしれない。芸能界を引退し、第一線から退いている紳助。彼の目には今年の大会はどう映るのだろうか。

 『M‐1グランプリ2023』決勝戦は、ABCテレビ・テレビ朝日系にて12月24日18時30分放送。敗者復活戦は同系にて15時放送。

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