<プレイレポ>ツインスティックシューターになった『雷電 NOVA』は2DSTGの新たな扉を開いた快作だった
株式会社モスが10月31日に発売を予定している「雷電」シリーズ最新作『雷電NOVA』の最速体験会が先日、東京・神田にある「SF-BAR神田フラックス」にて行われた。今回は、シリーズ初のツインスティック2DSTGになった本作を実際に遊んでみての所感を話していこう。
【動画】すべての雷電が集結する『雷電 NOVA』PV
本シリーズは、1990年にセイブ開発が制作したアーケード用の縦スクロールシューティングゲーム『雷電』から始まった人気シリーズ。ショットとボムを駆使して迫りくる敵を次々に倒していくシンプルさと爽快感が人気を博し、国内外で大ヒットした。現在はナンバリングが5作目の『雷電V(ファイブ)』まで発売されている。
今回プレイした試遊会版では、全6ステージの踏破を目指す「アーケードモード」と、任意のステージでどれだけ生き残れるか限界に挑戦する「アンリミテッドモード」を遊ばせてもらったのだが、「雷電」と「ツインスティックシューター」双方の面白さが違和感なくかみ合っていた。
最速試遊会会場の様子。今回はPCとNintendo Switchの2機種で試遊ができた。
事前のリリースでも公開されていた通り、本作はこれまでの「雷電」シリーズに登場した戦闘機たちを自機として選ぶことが可能。試遊版では、本作より登場の新機体クリムゾンフューリーと赤星剣、イーグルクリーガーをはじめとし、『雷電V』のアズマやスピリッツ・オブ・ドラゴン、初代『雷電』のRAIDENなど、懐かしの機体たちもズラリ。筆者はSTGがあまり得意ではないので、拡散ショットのバルカンで広範囲を攻撃できるオールラウンダー型、アズマ(1Pカラー)でゲームに挑んだ。
1Pカラーのアズマ。「雷電」シリーズの戦闘機はどれもカッコいいので、こうして3Dモデルをじっくり見られるのは嬉しい。
もちろん2Pカラーの青にもチェンジできる。カラーリングを変えると初期武器も変化する。
■ツインスティックだからこそ見えた「雷電」の新しい一面
アーケードモードでは、ステージ内を縦横無尽に移動しながら敵を倒し、5分間生き延びたら出現するボスを撃破することでステージクリアとなる。敵を倒して手に入るアイテムや経験値を使ってのレベルアップでスキルを強化すると、メインウェポンやサブウェポンがどんどん強くなり大量の敵をさばけて爽快感抜群。
弾幕系STGかと疑いたくなるくらい敵が弾を撃ってくるが、本作はHP制なので従来作品のように1発当たってもミスにはならない。機体の当たり判定も過去作に比べてもかなり小さく感じられ、翼をかすめるくらいではダメージにならなかった。
レベルアップ時の強化スキル選択はL2ボタンを押すことで任意のタイミングでできる。弾避けにも集中できてこの仕様はありがたい。
操作も左スティックで移動、右スティックでショット、R1ボタンでボム(画面全体を攻撃し敵の弾も消す弾数制の兵器)、L1ボタンで無敵時間のあるスーパーブースターと基本的にシンプルなので、数回プレイしただけでも操作に馴染めた。
今回筆者が使ったアズマのステータス。ゲーム内で手に入るクレジットを使用すると機体強度や追加ボムなど装備を強化できるので、ゲームが難しいと感じたら迷わず強化しよう。
もうひとつの「アンリミテッドモード」は、ウェーブ形式で襲来する敵を倒しながら、どれだけの時間生き残れるか挑戦するモードだ。機体の操作やレベルアップなどについても、仕様は「アーケードモード」と同じ。ウェーブが進むごとに敵の量が増えて攻撃が激しくなるため、かなりやりごたえがある。
■令和の『雷電』は古参も新規も楽しめるSTGのニュースタイルだった
これまで縦スクロールSTGとして展開してきた「雷電」がツインスティック2DSTGになると聞いたときはどんなプレイフィールになるか想像もつかなかったが、実際に遊んでみるとどの「雷電」とも違うのに、「雷電」らしい“撃つ”と“避ける”の楽しさを持った新たなゲームとして確立されていた。
「雷電」ファンはもちろん、「雷電」は知らないけれどツインスティックシューターは好きという若いユーザーも絶対に楽しめる! そんな快作になる可能性を感じられた体験会だった。
数量限定特装版に付属する「雷電」アクリルブロック(Switch版「雷電」/PS4版「雷電II」/PS5版「雷電DX」)のサンプルも展示されていた。厚みもあって高級感のある作りだ。これは欲しい…。
『雷電NOVA』は、PS5/PS4/Nintendo Switch向けに、2024年10月31日発売予定。価格はダウンロード版・パッケージ版が5280円(税込)、数量限定特装版が9130円(税込)。