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『愛の、がっこう。』凄まじすぎた、ラウールの演技 想像を超える展開の最終話を振り返る

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ラウール

■凄まじすぎた、ラウールの演技


ドラマ『愛の、がっこう。』最終話より(C)フジテレビ
 試験結果を受けて、ソファにしなだれるカヲル。外から漏れる光が顔を照らし、そこに流れる一筋の涙を強調する。この泣きの表情だけでも素晴らしいのに、そこから愛実が押しかけた時のラウールの“顔”の作り方が本当に凄まじいのだ。顔を見て話せないので、ベッドに移動して心の丈を打ち明けるカヲル。

「俺さ、ずーっと人からガッカリされてきたもん。親だけじゃないよ」
「先生には…。先生にだけはガッカリされたくないんだよね」

 話しているときの目の動き、彼の独白を受けて隣にきた愛実の言葉に対して嗚咽が出そうになるのを必死に堪えたり、堪えきれなかったりする演技。そういった“悲”から、涙も涎(よだれ)も垂らしまくって声を荒げる“怒”という表裏一体の感情表現を繊細にやってのける。その迫力に、シーンそのものが揺さぶられ、木村の演技も引き上げられたように思えた。

 部屋を追い出す際の体のひっぱり合いから、靴や荷物を投げ出すタイミングまであまりにも完璧で、一体どんなふうに撮影したのか気になってしまうような怒涛のシークエンス。もうこれができるなら、ラウールという俳優は何でもできてしまうのではないかとさえ思える。再び夜の世界に戻り、酒に溺れて屋上で倒れる場面も魅力的だ。彼は笑うように泣き、泣くように笑う。キャラクターの感情を画面越しの私たちに強烈に浴びせる、そんな説得力のある彼の演技に次の出演作への期待が高まってしまった。

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■想像を超えた展開、“愛された記憶”を扱う物語として

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