【本日放送「金ロー」】細田守監督作『バケモノの子』、声優を務めた人気俳優たちの現在
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アニメ監督・細田守監督が手掛けた、4作目の長編劇場アニメ映画『バケモノの子』(2015)が、本日の『金曜ロードショー』(日本テレビ系)で放送される。本作は、ひょんなことからバケモノが住む世界“渋天街”に迷い込んでしまった少年・九太と、“渋天街”の暴れん坊・熊徹(くまてつ)の出会いや成長を描いた冒険物語であり、役所広司や宮﨑あおい、染谷将太、広瀬すずら豪華俳優陣が声優を務めたことも話題を集めた。今回はそんな豪華キャストたちの現在を振り返っていきたい。
【写真】『バケモノの子』声優を務めた人気俳優たちを一気見
■役所広司/熊徹役

身寄りのない九太を引き取り弟子にしてしまう、「渋天街」で一二を争う最強のバケモノ・熊徹を演じたのは、ベテラン俳優の役所広司だ。本作で細田守監督作品に初参加した役所は、1956年1月1日生まれの長崎県出身。1979年にデビューし、1983年の大河ドラマ『徳川家康』織田信長役の好演で脚光を浴びる。その後は、1985年に故・伊丹十三監督の『タンポポ』に出演、西村京太郎原作の『アナザー・ウェイ D機関情報』(1988)で映画初主演を務める。その後も数々の映画やドラマに出演し、『Shall We ダンス?』(1996)、『うなぎ』(1997)、『孤狼の血』(2019)、『PERFECT DAYS』(2023)で最優秀主演男優賞を受賞して、日本を代表する名優として名を馳せている。2026年には、主演を務め、宮藤官九郎が脚本を担当するNetflixシリーズ『俺のこと、なんか言ってた?』が配信予定だ。
■宮崎あおい/九太(少年期)役

ある事をきっかけに両親と離ればなれになってしまった少年・蓮は、どこにも行き場がなく渋谷の路地裏を彷徨っていたとき、熊徹と偶然出会い、彼から九太と名付けられる。この九太の少年期を演じたのは、1985年生まれで東京都出身の人気女優・宮崎あおいだった。宮崎は4歳の頃から子役として活躍し、初主演映画『害虫』(2002)では、ナント三大陸映画祭の主演女優賞に輝いた。その後は、2003年にミュージカル『星の王子さま』で第41回ゴールデン・アロー演劇新人賞、2006年にはNHK連続テレビ小説『純情きらり』の主演で第44回ゴールデン・アロー賞放送賞など、多数の受賞歴を持つ。また、宮崎は同監督の長編アニメ『おおかみこどもの雨と雪』(2012)で、主人公の花を演じたこともある。私生活では俳優・高岡奏輔と離婚後、2017年12月に『陰日向に咲く』『天地明察』で夫婦役を演じた岡田准一と再婚した。
現在は大泉洋が主演を務めるドラマ『ちょっとだけエスパー』で、主人公・文太(大泉)の謎多き妻・四季役を演じており、13年ぶりの民放連ドラ出演が話題になっている。
■染谷将太/九太(青年期)役

現在放送中の大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』(NHK総合ほか)にも出演中の人気俳優の染谷将太は、熊徹の弟子となり17歳の逞しい青年へと成長した九太を演じた。
染谷は、1992年9月3日生まれ。東京都出身。9歳で映画『STACY』(2001)でデビューし、太宰治原作の『パンドラの匣』(2009)で長編映画初主演を務めた。その後も数々の出演作で演技力が高く評価され、2012年の映画『ヒミズ』で共演の二階堂ふみと共に、ベネチア国際映画祭のマルチェロ・マストロヤンニ賞(最優秀賞新人賞)を日本人で初めて受賞。『悪の教典』(2012)で第36回日本アカデミー賞新人俳優賞受賞と、輝かしい受賞歴を持つ。妻は女優の菊地凛子で、2015年1月1日に結婚。2016年10月8日に第1子、2019年3月31日に第2子が誕生したと発表していた。
■広瀬すず/楓役

九太が東京・渋谷で出会い、読み書きを教えてもらうことになる女子高生・楓を演じたのは、女優・広瀬すずだった。
広瀬は、1998年6月19日生まれ。静岡県出身。姉は女優・モデルの広瀬アリスだ。雑誌「Seventeen」(集英社)の専属モデルとして活動し、それがきっかけとなり2012年14歳で芸能界デビュー。役者としては、2013年のドラマ『幽かな彼女』で女優デビューを飾り、ドラマ『学校のカイダン』(日本テレビ系/2015)にて初主演を務めた。このころからみずみずしい演技で女優として頭角を表し始め、同年の是枝裕和監督作『海街diary』では第39回日本アカデミー賞新人俳優賞などを受賞。同年のタレント別テレビCMランキングでも首位を獲得し、一気に大人気女優の座に輝いた。なお、劇場版アニメへの出演は『バケモノの子』が初めてではあったが、声優としても持前の演技力を活かして楓役を好演している。
近年では、映画『キリエのうた』(2023)で第78回毎日映画コンクール 女優助演賞を受賞、『遠い山なみの光』(2025)、『アット・ザ・ベンチ』(2024)などで第17回TAMA映画賞 最優秀女優賞受賞と、現在も女優として第一線で輝き続けている。
※宮崎あおいの「崎」は「たつさき」が正式表記

