作りすぎて残ってしまったおせち料理を食べきるための裏技レシピ
―他には何かありますか?
「次は中華風ですよ。筑前煮を使った中華おこわです。筑前煮はお節の中では3の重(一番下の段)一面につめられていて、分量が多い分、残りやすいのが悩み。おこわは本来もち米が必要ですが、今回はあまったお餅を加えることで、普通の米がもっちりと粘りを増し、美味しいおこわに早変わりさせます」。
●筑前煮の中華風おこわ
【材料】4人分
あまった筑前煮……200g
米……2合
餅……1個(50g)
酒……大さじ1
しょうゆ……200g
オイスターソース……小さじ1
ごま油……小さじ1
しょうが……1かけ
【作り方】
(1)米をといで、普段より大さじ2少ない水につけておく。
(2)その間に、筑前煮を1cm角くらいに粗くきざむ。餅も同じようにきざんでおく。
(3)(1)に、(2)と、しょうゆオイスターソース、ごま油、しょうがを加え、普通に炊く。
(4)炊き上がったら、さっくりと混ぜ、器によそって出来上がり。
―手間のかかりそうな中華おこわがもち米なしでこんなに簡単にできるとは驚きです。先生、そろそろお腹がいっぱいになってきたので、デザートを食べたいんですが……。
「しょうがないですね。では黒豆を使ったエスニックなお汁粉はいかがですか? ココナッツミルクでとてもやさしい味わいになっています」。
●黒豆のエスニック汁粉
【材料】2人分
お節の黒豆……80g
バナナ……1本
餅……1~2個
調整豆乳……1カップ
牛乳……1/2カップ
ココナッツミルク……1/2カップ
黒すりごま……大さじ1
砂糖……大さじ1
【作り方】
(1)バナナは1cm幅に、餅は2cm角くらいに切る。
(2)材料をすべて鍋に入れ火にかけ、餅がやわらかくなったら出来上がり。
これを食べたらお正月休みに海外旅行をしている感覚になってきましたよ。日本発の欧州、中国、アジアとお口の中で世界一周です。
みなさんもお節にあきたら、こんなアレンジレシピで弾丸トラベルしてみませんか? オガワチエコ先生、ありがとうございました!(取材・文:塚田牧夫/写真:大崎えりや)
【取材協力】
調理・レシピ オガワチエコ
料理研究家。ル・コルドン・ブルー、東京會舘クッキングスクールで料理と製菓を学ぶ。大手百貨店の受付係として勤務しながら、和、伊、エスニック、仏菓子それぞれの専門店で調理技術を習得。著書に『彼の家に作りに行きたい!純愛ごはん』(セブン&アイ出版)。道具も、調味料もない彼の家でいかに間単に失敗なく美味しい料理を振舞うかに特化したレシピ本になっている。Twitterは@ogawachieco