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ジャンル映画として定着した山岳映画の魅力とは?

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多様な魅力を持つ「山岳映画」に迫る 
多様な魅力を持つ「山岳映画」に迫る クランクイン!

 二十世紀初頭の黎明期から現在に至るまでの山岳映画を楽しめる「山岳映画 特別上映」が5月2日(金)まで、東京都写真美術館で開催される。時代ごとに様々なテイストの作品が作られてきた山岳映画は、人気の高いジャンル映画のひとつでもある。企画ディレクター・水木浩生(T&Kテレフィルム)さんと一緒に“山岳映画”の魅力を紐解いてみたい。

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 山岳映画が、ジャンル映画のひとつとして日本でも定着した理由を「戦後の登山ブーム」がきっかけだと水木さんは分析する。「小説の分野で“山岳小説”と呼ばれるジャンルが新田次郎らの作品で確立され、それらの小説を原作にした映画が次々作られたことが大きいのではないでしょうか」と話す。
 
 山岳映画には、上記のような原作を基にしたものなど、エンターテインメントとしての劇映画と、山行を記録したドキュメンタリーの2種類ある。黎明期から現在に至るまで、観客を魅了してきたのは前者だ。劇映画の先駆者と言えば、ドイツ人監督のアーノルド・ファンク。監督が手掛けたサイレント映画『聖山』(26)は、実験的な表現、冬山登山での死を賭けた緊迫感ある人間ドラマやメロドラマなど、さまざまな要素が混在している。山岳映画というジャンルを形成した巨匠の作品には、山岳映画を紐解くヒントが隠されているようだ。

 「エンターテインメントとしての山岳映画の中では、登攀(とうはん)そのものも大きなドラマの要素なのですが、アクション、冒険、スリル、サスペンス、ラブロマンスなど、様々な要素が含まれて、多様な魅力があります。なんといっても“山”そのものが持つ圧倒的な存在感、美しさ、厳しさが魅力なのではないでしょうか。これはドキュメンタリー作品にも共通していること。その荘厳さは、映画館の大きなスクリーンで臨場感たっぷりに楽しんでほしいものです」。

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