ホラー映画はなぜアイドルを起用したがるのか?

7月5日に公開を迎える、人気ホラーゲームの実写映画『青鬼』で主演を務める、国民的アイドルAKB48の入山杏奈。対極のイメージのように思われる”アイドル”と“ホラー”だが、両者の関係性は極めて良好のよう。では、なぜアイドルがホラー作品に起用されるのだろうか…?
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アイドルがホラー映画に出演することはよくあること。映画界の巨匠・中田秀夫がメガホンをとった『クロユリ団地』は、AKB48の卒業生・前田敦子が主演を務め、大ヒットを収めた。続く中田秀夫監督の新作ホラーでも、ヒロインをAKB48オーディションで決定すると発表し、話題を集めている。
ホラー作品はなぜアイドルを起用したがるのだろうか? 入山杏奈の主演映画『青鬼』のプロデューサーは、ホラー作品にとって重要なことは、観客に恐怖を感じてもらうための「リアリティ」だと語る。そのため、誰もが顔や名前を知っているとはいえ、雲の上の存在のような“女優”ではなく、自分の身近にもいそうな女の子である“アイドル”を起用することにより、非現実的な状況を描く作品世界にすんなりと入ってもらえるのだという。
さらに、アイドルならではの利点を挙げる。それは、演技の上手い下手に関わらず放たれる「スター性=輝き」だとか。恐怖と闇が支配する作品の中で、その純然たる輝きに観客は魅了されるのかもしれない。
ファンにとっては、明るい笑顔がトレードマークのアイドルが見せるシリアスな姿や、恐怖にゆがむ表情もたまらなく映るのだろう。そして、その新しい顔は、ファンを喜ばせるだけでなく、アイドルだけにとどまらない可能性を引き出し、自身が踏み出す大きな一歩の弾みにもなり得る。
ホラー映画は、まさにアイドルの登竜門といったところか…。