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NHK『朝ドラ』ヒロインのお相手は、やっぱり変人だらけ?

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『花子とアン』鈴木亮平と『ごちそうさん』東出昌大、出会いはいつも少女マンガ的?
『花子とアン』鈴木亮平と『ごちそうさん』東出昌大、出会いはいつも少女マンガ的? クランクイン!

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鈴木亮平

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 「変態仮面、キター!」これは、好調のNHK朝ドラ『花子とアン』で村岡英治役を演じる鈴木亮平の登場シーンの、ネット上での反応である。鈴木亮平といえば、映画『HK変態仮面』において、パンティを顔にかぶって悪をこらしめる「変態仮面」を演じていた俳優。もちろん朝ドラではパンティをかぶっているわけではないが、ヒロイン・花(吉高由里子)との出会いのシーンは、印象的だった。

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 花がアルバイトに行った出版社で、棚の上の英英辞典をとろうと一生懸命に背伸びして手を伸ばしているとき、不意に現れてとってくれるのが、長身の村岡。ベタで、少女マンガ的展開だ。

 このドラマの場合、翻訳家・村岡花子がモデルであるだけに、「村岡」の役名だけで将来の夫であることがネタバレしているが、それを抜きにしても、明らかに相手役であることは「変人」設定や「ウザがらみ」ぶりからわかる。

 村岡さんの場合、花子を「ナマケモノに似ている」と言って怒らせるが、このように「出会いの印象が最悪」だとか「KY」「変人」「ヒロインにウザくからむ」というのは、朝ドラの恋愛のひとつの王道パターンだからだ。

 たとえば、前作『ごちそうさん』のめ以子(杏)と悠太郎(東出昌大)の出会いのシーン。カフェで帝大生・悠太郎の服にクリームをとばしてしまい、拭こうとしたところ、理屈っぽく断られ、口論になる。挙句、つけられたあだ名が、「やたらと大きい」ことから「通天閣」だったのは、記憶に新しい。

 また、似た感じのキャラでは、『梅ちゃん先生』で、ヒロイン・梅子(堀北真希)の赤点のテストを拾ってしまうのが、後に交際する相手・松岡(高橋光臣)だった。他に、『ウェルかめ』(2009年)の“カメオタク”山田勝乃新(大東駿介)も、出会い頭にウザいからみ方をして口ゲンカになったし、『だんだん』(2008年)でも、ヒロインの前にスカウトマンとして現れた石橋(山口翔悟)が勝手に至近距離からビデオカメラをまわし、「キモストーカー=キモスカ」としてネットで話題になっていた。

 さらに、『さくら』(2002年)では、ハワイ生まれの日系4世のヒロイン・さくらに「お前、エリザベスって言うんだって?」と名前イジリで執拗にからかってくる桂木(小澤征悦)と、後に恋愛関係に発展していく。『芋たこなんきん』(2006年)でも、ヒロイン(藤山直美)と「かもかのおっちゃん」健次郎(國村隼)の出会いのシーンでは、うっかり「女が小説家なんて」と口をすべらせ、怒らせてしまい、「時代遅れの恐竜!」とまで言われていた。

 そして、忘れられないのが、『あぐり』(1997年)のエイスケさん(野村萬斎)だ。友人に頼まれ、恋文を渡す付き添いをしたヒロインが出会ったのは、キャンバスを真黒く塗りつぶしていたヘンなヤツ。キザで冷たく、しかも、色黒なヒロインのことを「闇夜のカラスちゃん」と呼び、怒らせていた。

 ところで、これらは朝ドラ史上の「KY」「ウザがらみ」「第一印象が悪い」相手の一例だが、この『花子とアン』においては、実は初対面の違和感が村岡よりももっと大きかったのが、仲間由紀恵演じる「蓮子さま」だ。しかも、「怒り・衝突→腹心の友」に至る距離の変化、心の揺れの大きさも、まるで恋心のようであった。

 そうした意味で、ヒロインのもう一人の「お相手」役は、実は村岡さんじゃなく、蓮子さまなのかもしれないが……。(文:田幸和歌子)

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