岩井俊二監督に聞く、『花とアリス』なぜ実写からアニメに?

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2004年に公開された実写映画『花とアリス』から11年、その前日譚となる物語が、アニメーション映画『花とアリス殺人事件』として公開された。今年は、同作以外にも、14年ぶりの『ジュラシック・パーク』第4弾や、10年ぶりの『スター・ウォーズ』新作など、久しぶりの続編が多く公開されるが、『花とアリス~』のように続編の表現形態が変わるのは珍しい。なぜ実写からアニメに、そして、11年ぶりの新作公開となったのだろうか。
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「今回の構想は、『花とアリス』制作直後から温めていて、脚本にするところまでいっていました」と、本作を手がけた岩井俊二監督は口にする。「何となく、前作は『友情の終わり』を描いていた気がしており、そうしたら、『友情の始まり』はどうなるのか、自分の中で気になったんだと思います。その頃、ずっと撮影をお願いしていた篠田昇さんが亡くなられたんです。その亡くなられた日の朝に本が書きあがって、その直後に訃報が入って……最初に印刷した脚本は棺に入れてもらいました。そういう思い出があります」。
つまり、2004年には脚本が完成していた、ということだ。さらに、その時点で「『花とアリス』の前日譚、実写ではなくアニメーションでの映像化というのは今と変わりませんが、当初は2人が小学生という設定でした」と、関係者は明かす。