渡辺謙、妻夫木聡、広瀬すず…今年のカンヌ映画祭に挑む日本映画&日本人俳優

第68回カンヌ国際映画祭が、5月13日(現地時間)に開幕する。昨年の閉幕後、長らく映画祭トップの会長職にあったジル・ジャコブが名誉会長に退き、新体制で迎える今年のカンヌ。会長職の後任には新しくピエール・レスキュールが就き、ひきつづきディレクターに留まったティエリー・フレモーは二人で臨んだ4月の公式会見で、「リスクを恐れない作品たち」とラインナップに自信を覗かせた。
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開幕作品はエマニュエル・ベルコ監督の『STANDING TALL(原題)』。コンペティション部門で上映される19作品のうち、最高賞のパルム・ドール経験者はイタリアのナンニ・モレッティ監督(『MY MOTHER(原題)』)とガス・ヴァン・サント監督(『The Sea of Trees(原題)』)の二人。『The Sea of Trees』は富士の樹海を舞台に、渡辺謙がマシュー・マコノヒーやナオミ・ワッツと共演していることでも注目だ。
その他、台湾のホウ・シャオシェン監督『黒衣の刺客』や中国のジャ・ジャンクー監督『山河故人(原題)』も、それぞれの国境を超えた、巨匠たちの新しい挑戦が楽しみだ。『黒衣の刺客』は唐代の中国を舞台にした時代劇で、スー・チーやチャン・チェンといった国際的スターと共に、日本の妻夫木聡が重要な役柄で加わっているのも見どころ。また『山河故人』は、監督にとって初めての海外ロケをオーストラリアで行っている。ホウ監督もジャ監督も、ヴェネチア映画祭では既に最高賞の金獅子賞に輝いているが、カンヌのパルム・ドールはまだ手にしていない。