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ハドソン川不時着、ボストンマラソン爆弾テロ、原油流出事故…北米・秋公開の話題作

映画

クリント・イーストウッド最新作『ハドソン川の奇跡』 
クリント・イーストウッド最新作『ハドソン川の奇跡』 (C)2016 Warner Bros. All Rights Reserved

 ついに夏も終わり。学校が始まり、秋の気配が感じられるようになるとともに、アメリカでは、劇場でかかる映画も、がらりと変わる。スーパーヒーロー、アクション大作、アニメばかりが毎週のように公開されることにうんざりしていた大人の観客にとっては、これからが本当の映画シーズンだ。

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 8月末のヴェネツィア映画祭、9月頭のトロント映画祭は、アワードシーズンのスタート地点。この後、10月から12月末までにかけて、オスカーを狙うシリアスな人間ドラマや実話物などの注目作が、多数控えている。

 たとえば、9月9日北米公開の『ハドソン川の奇跡』は、クリント・イーストウッド監督、トム・ハンクス主演で、離陸後、エンジン故障の起きたUSエアウェイズの機長がとっさの判断でハドソン川に不時着させ、全員の命を救った実話を描くもの。だが、みんなが知っているその部分ではなく、その後、関係者の間でどのようなドラマがあったのかを明かすものだ。9月末には、やはり実話にもとづく『Deepwater Horizon(原題)』もある。2010年のメキシコ湾原油流出事故についての話で、『ローン・サバイバー』のピーター・バーグ監督とマーク・ウォルバーグが再びコンビを組む。このふたりによるボストンマラソン爆弾テロ事件の映画『Patriot Day(原題)』も、12月末に控える。

 10月に入ると、今年のサンダンスで観客賞と審査員賞をダブル受賞して話題をさらった『Birth of a Nation(原題)』がついに劇場公開に。19世紀アメリカ南部の奴隷の反乱を描く実話だ。しかし、最近になって、今作で監督、主演、脚本を兼任するネイト・パーカーの過去のレイプ事件関与の件があらためてスキャンダルとなり、オスカーの呼び声には、やや陰りが出ている。

 11月には、メル・ギブソンが監督する第二次世界大戦物『Hacksaw Ridge(原題)』、アン・リー監督の『Billy Lynn’s Long Halftime Walk(原題)』、『シングルマン』のトム・フォード監督第二弾『Nocturnal Animals(原題)』、サンダンスで好評を得たケイシー・アフレック主演作『Manchester by the Sea』などがある。

 12月頭公開のミュージカル『La La Land(原題)』は、『セッション』のデイミアン・チャゼル監督作で、ベネチア、トロント映画祭での上映を経て12月北米公開という、明らかに賞狙いのコースを取っていることからも期待が高まる。主演はライアン・ゴズリングとエマ・ストーン。ほかには、ウィル・スミス主演、デビッド・フランケル監督のドラマ『Collateral Beauty(原題)』、デンゼル・ワシントンが主演と監督を兼任する『Fences(原題)』がある。ワシントンがヴィオラ・デイビスとブロードウェイで演じた舞台劇の映画化で、もちろん、デイビスも出演する。

 オスカーに最も近づくのは、この中で果たしてどれなのか。あるいは、思わぬ小作品が驚きを与えてくれるのか。これからの数カ月間が、楽しみだ。(文:猿渡由紀)

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