“普通”が魅力の有村架純、普通ではない『中学聖日記』が当たり役に？
エンタメ
女優の有村架純演じる中学校教師と生徒との運命の恋を描くドラマ『中学聖日記』（TBS系／毎週火曜22時）が9日、スタートした。有村の相手役は新人の岡田健史。ほか、演技派をそろえた共演陣も充実しているが、最大の注目ポイントは、何と言ってもやはり有村と岡田に尽きる。
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かわかみじゅんこが女性向けコミック誌に連載中の同名漫画が原作で、隕石が降ったという逸話のある田舎町、子星平の中学校を舞台に物語は展開する。大学卒業後、国語の非常勤講師を経て晴れて教師になった有村演じる末永聖が、岡田演じる中学3年生の少年・黒岩晶と出会う。大学時代からの恋人・川合勝太郎（町田啓太）と遠距離恋愛中の聖だが、10歳年下の晶に次第に惹（ひ）かれていってしまう。海や山、緑に囲まれた子星平のどことなくロマンティックな風景が美しい。
初回から、聖と晶の視線（まなざし）が印象的だ。時にまっすぐ見つめ合い、そらし合い、すれ違い、混ざり合う。背景に逃げることなく役者の表情に迫るカメラワークは、ある意味、ドキュメンタリーのように感じられる瞬間さえある。これまで、これといった演技経験のない岡田だが、その実直で素朴なところが幸いにも、多感でアンバランスで、さまざまなことに不安がよぎる思春期にフィットしている。実年齢は19歳。高校球児だったそうだが、キャッチボールの投球のように、まだ拙（つたな）さはあっても、見る者の心にしっかり届く芝居を見せているのではないだろうか。
一方の有村も、今作が大きな当たり役になる可能性がある。有村の魅力の一つに、普通っぽさをあげる人は少なくない。普通にかわいい、普通に素敵、などと、有村を語る際の枕詞に“普通”がつくことは多い。どんな役柄にも、その普通っぽさでスッと入ってくる。実際には、バラエティー番組などで街を歩けば「きゃー、かわいい！」と気づいた通行人に騒がれるぐらい、けっして普通ではないのだが、普通っぽく見せてしまうところが有村の特徴ではないだろうか。
そんな有村が、教師役をやるところまではまさに普通っぽいのだが、今作では教え子との恋に落ちてしまう。普通っぽい有村が、普通ではない役で、果たしてどんな変化を見せてくれるか。2話、3話と今後、回を重ねるごとに期待が高まりそうだ。
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