“普通”が魅力の有村架純、普通ではない『中学聖日記』が当たり役に？
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有村と岡田の芝居が紡ぐ聖と晶の物語を安心して見ていられる背景には、共演者の充実ぶりがあげられる。特に教頭の塩谷三千代を演じる夏木マリ、晶の母親・黒岩愛子を演じる夏川結衣、聖の婚約者の上司でバイセクシャルなキャリア・原口律を演じる吉田羊など、ベテラン女優陣の存在は効果的だ。それぞれの登場場面で確実にドラマを引き締めている。
さらに、初回で吉田とキスシーンのあった、ジェンダーレス女子として話題性の高いモデル・中山咲月や、晶を慕うクラスメイト役の美少女新人女優・小野莉奈など、注目度の高いキャストを隅々まで配したスキのないキャスティングは、ドラマが進むにしたがって大きな強みとなりそうだ。
講師歴はあるといえども新人教師がいきなり3年生の学級担任を受け持つなど、現実にはなかなか考えづらい設定もあるが、それゆえ醸し出される危うさがこの物語の真骨頂につながる部分でもある。ここはそのロマンティックあるいはドラマティックを、目いっぱい楽しみたいと思う。（文：志和浩司）
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