乃木坂46の卒業ラッシュ、止まらない理由とは?

アイドルグループ・乃木坂46の卒業ラッシュが止まらない。今年に入り2月に衛藤美彩が卒業を発表すると、今月は伊藤かりんが22日、斉藤優里が25日、立て続けに卒業を発表した。衛藤は本日31日の全国握手会をもって乃木坂46としての活動を終える。昨年は西野七瀬、川後陽菜、能條愛未、若月佑美、相楽伊織、斎藤ちはる、生駒里奈、川村真洋の8名が卒業した。国民的人気グループにも関わらず、卒業が続くのはなぜか? 詳しい人物が語る。
【写真】2019年に卒業発表、2018年に卒業した乃木坂46メンバー
アイドルとの関りも深い音楽プロデューサーの田辺恵二氏は、「考えられるのはアイドルとしての『セカンド・キャリア』という問題です」と話す。
「これは2つあって、深川麻衣さんのように中心メンバーではなかった人たちが卒業後に活躍する姿を見て可能性を感じ、芸能界でやっていけるという実例を見ての卒業。もう1つは、引退して人生をやり直すなら早いほうがいい、と考えての卒業です」。
いずれにしても、大人数グループの中の一人として埋もれてしまうなら…という危惧が根底にあると思われる。
斉藤優里は卒業の理由について、自身のブログで、「25歳という節目になる年齢で 自分の人生を考えたりする機会が多くなり そしてグループの将来を思った時に 私が後輩に見せられるものは全て出し切ったかなと感じ決断しました」と説明している。都内で複数のアイドルグループに長年携わってきた男性プロデューサーは、最近のアイドル界の全般的傾向として、自分でキャリアの節目を設定するアイドルが増えたと指摘する。
「ソロアイドル主流の頃は、プロダクションが少数のアイドルにお金や時間、人員(スタッフ)といったコストを集中的にかけて売り出す。売れた者がスターになり、アイドルと呼ばれた。狭き門ではありましたが、いったん世間に名前が出ればやめることはなかなか考えにくかったんです。マネージャーはじめスタッフもつきっきりですから、余計なことを考える暇さえなかった。ですがグループアイドル主流になってからは、裾野が広がったのは良いとしても、アイドルになる側にも『このグループでの活動はこの辺でいいか』と、割り切りが出てきたんですよね。乃木坂46の卒業ラッシュも、こうした芸能界の変化と無縁ではないと感じています」。