乃木坂46の卒業ラッシュ、止まらない理由とは?
ほかには、絶対人数の多いグループアイドルならではの難しさもあるという。
「グループ内での人間関係も無視できません。単純に仲が良い、悪い、ということだけではなく、やはり活動しているうちに売れ方にも差が出てしまう。アイドル界も、いまや“格差社会”です。自分はプロダクションに推されていない、と感じるメンバーは『このまま歳をとったら行く場所がなくなる』と焦りを感じるでしょう」。
さらに、ごく最近の傾向として芸能エンターテインメントの世界を目指す人たちの変化を感じるという声もある。スポーツ紙の芸能担当デスクが話す。
「先日、専門学校の関係者と話す機会がありましたが、今年の新入生は表舞台を目指す学生の人数が減り、スタッフを目指す学生のほうがあふれている、と言うんです。音楽やエンタメは好きだけど、今から頑張ってもあこがれの俳優や歌手と同じ表舞台に立つのは無理そうだと。だけど、自分が好きな環境では働きたいと。アイドル活動そのものに対する流れが変わってくる中、グループへの帰属意識も希薄になるのは仕方ないことでは」。
乃木坂46のような人気グループから卒業生が続々と出るというのは、ひょっとしたら芸能界自体が新時代を迎えているということなのかもしれない。(文:奥住真)