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ネット世代の若手作家が躍進! 中国エンタメ界をリードする新時代の“武侠”作品とは?

海外ドラマ

『神龍<シェンロン>‐Martial Universe‐』場面写真
『神龍<シェンロン>‐Martial Universe‐』場面写真(C)2018 Azure Media Corporation.All Rights Reserved.

 剣客たちが宙を舞い、刀を交えれば、海は避け、大地は爆発する―ツイ・ハーク監督の『チャイニーズ・ゴースト・ストーリー』や、『霊幻道士』に代表されるキョンシー映画、さらに『スウォーズマン』、『楽園の瑕』など、剣戟アクションを主体とする武侠映画が80年代から90年代にかけて次々にスクリーン登場し、日本でも一大武侠ブームが巻き起こった。しかし、現在は新世代の作家たちによるファンタジー要素強めの新たな武侠作品が中国で人気を集めている。

【写真】中国若手No.1俳優! ヤン・ヤンが新時代の“武侠”作品『神龍』に出演

 80年代、90年代は、武侠小説を代表する作家・金庸、梁羽生、古龍らの作品を香港ニューウェイブの監督・スタッフが斬新なスタイルを持った新時代の武侠映画として蘇らせ、人気を博した時代だった。

 武侠映画ブームは、2000年代に入るとチャン・イーモウ監督の『HERO』、『LOVERS』に、さらにはアン・リー監督の『グリーン・デスティニー』やホウ・シャオシエン監督の『黒衣の刺客』へとつながっていく。もちろん、武侠小説は昔から映画だけでなく、香港や台湾ではドラマ化も盛んだった。長大なストーリーの金庸小説などは、2時間前後で収めなければならない映画よりも、むしろドラマ向きとも言える。

 2001年には、中国中央テレビ(CCTV)が『笑傲江湖(しょうごうこうこ)』を放送。以降、金庸作品を次々とドラマ化している。香港や台湾の著名俳優を招聘し、中国各地でロケを行い、また新たに建造された映画撮影基地に巨大なセットを作り、大作ドラマとして作られるようになった。

 さらに、伝統のワイヤーアクションに加え、CGやVFX技術の発展に伴い、より激しい立ち回りや画面作りが行われるようになり、ハリウッド作品にも引けをとらないレベルまで急成長を遂げた。現在、中国大陸版の金庸ドラマは3巡目に入っており、『射鵰英雄伝(しゃちょうえいゆうでん) レジェンド・オブ・ヒーロー』、『笑傲江湖 レジェンド・オブ・スウォーズマン』に続き『新 神鵰侠侶(しん しんちょうきょうりょ)』など、新たな作品が目白押しだ。

 一方、近年中国で盛んになったのが、インターネット小説である。その作家たちの多くは80年代生まれ、90年代生まれだが、娯楽小説と言われながら、その印税収入はいまや従来の作家をしのぐ傾向にある。彼らは、幼少時から海外の映画やドラマ、『ドラゴンボール』や『美少女戦士セーラームーン』などの日本の漫画やアニメ、RPGの「ファイナルファンタジー」シリーズのようなテレビゲームに親しんだ世代で、気や経絡(けいらく)、神仙などといった中国的世界観に、『指輪物語』のような異世界ファンタジーを融合させ、独特の東洋ファンタジー“玄幻”というジャンルを創造した。いまや、ドラマや映画、ゲームへと、メディアミックスの展開を見せている作品も多い。

 そこで、総製作費100億円という中国史上最大級のスケールで映像化された『神龍(シェンロン)‐Martial Universe‐』の登場である。原作者、天蚕土豆は1989年生まれ。後にドラマ化もされた『斗破蒼穹』(2009年発表)が大ヒットし、たちまちインターネット作家ベスト3に駆け上がった。そして、『斗破蒼穹』に次に手がけた作品が、『神龍』の原作『武動乾坤』である。「武をもって乾坤(天地)をゆるがす」というタイトル通り、主人公が武を極めていく、武侠色の強い作品である。

(C)2018 Azure Media Corporation.All Rights Reserved.
 その一方で、村の落ちこぼれ青年が、失意のどん底から立ち上がり、ひとつひとつアイテムを得ながら世界を救うヒーローになるというストーリー展開や、妖獣や魔物が登場するその世界観は、ファンタジー要素も強い。いわば、“武侠”と“玄幻”をミックスさせたような作品となっており、中国版『ゲーム・オブ・スローンズ』と呼ばれ中国で大きな話題となった。

 主人公・林動を演じるのは、『ときめき旋風ガール』『シンデレラはオンライン中!』などで知られるヤン・ヤン。ドラマだけでなく映画でも活躍しており、今中国で最も人気がある俳優だ。イケメンというより可愛さがまさっているヤンだが、今作では成長するにしたがいヒゲを伸ばし、ワイルドな魅力をもかもし出している。

(右)主人公・林動を演じるヤン・ヤン (C)2018 Azure Media Corporation.All Rights Reserved.
 監督は、フォン・シャオガン監督の『女帝 エンペラー』、ジョン・ウー監督の『レッドクリフ』の撮影のほか、歴史ドラマ『孔子』、『大明王朝1566』の監督として名高い名匠チャン・リー。『神龍』は、はじめてのファンタジーということで、これまでにない新境地に挑戦している。

 中国エンタメ界をリードする超一流の原作者、キャスト、スタッフが揃った新時代の“武侠”作品は、一見の価値ありだ。

 『神龍(シェンロン)‐Martial Universe‐』DVD‐SET1 & レンタル DVD Vol.1~6、リリース中。DVD‐SET2 & レンタル DVD Vol.7~12、10月2日(水)リリース。DVD‐SET3 & レンタル DVD Vol.13~18、11月2日(土)リリース。

『神龍(シェンロン)‐Martial Universe‐』DVD‐SET1 (C)2018 Azure Media Corporation.All Rights Reserved. 発売・販売元:NBCユニバーサル・エンターテイメント

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