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観月ありさ、筒井道隆、矢田亜希子、90年代ドラマを彩ったスターがこぞって悪役開眼

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◆筒井道隆、トレンディ俳優の代表格も『半沢直樹』で顔芸を炸裂

 香川照之、市川猿之助、片岡愛之助といった実力派俳優が文字通りの怪演を披露し大きな話題を呼んでいるのが現在放送中の『半沢直樹』(TBS系/毎週日曜21時)だ。堺雅人演じる主人公の銀行員・半沢が巨悪に立ち向かう姿に多くの視聴者が感情移入する本作に、筒井道隆が悪役として参戦している。

 筒井は高校卒業と共に芸能事務所に所属。1990年には映画『バタアシ金魚』で主演として俳優デビューを果たす。本作の演技で新人賞を獲得し華々しいキャリアのスタートを切った彼はテレビドラマにも進出し、93年~94年に放送されたドラマ『あすなろ白書』と『君といた夏』(共にフジテレビ系)で人気を不動のものとする。『あすなろ白書』で彼が演じたのは複雑な家庭環境で育った苦学生の掛居保。つかみどころのない性格と言動でヒロインを振り回す男を抜群の演技力で好演した。そして『君といた夏』では、2人の女性の間で気持ちが揺れ動く大学生・入江耕平を演じた。

 95年には三谷幸喜脚本のドラマ『王様のレストラン』(フジテレビ系)にも出演。父親の突然の死をきっかけにフレンチレストランのオーナーとなる原田禄郎役で出演した筒井は、実直さと上品さを兼ね備えた佇まいと穏やかな声をコメディでも活かし、俳優としての評価をさらに高めていく。

 近年でもテレビドラマ『サザエさん』(フジテレビ系)でマスオさんを演じたりと“穏やか”、“頼りなさげだがいい人”といったイメージが定着した彼が『半沢直樹』で演じているのは、「帝国航空」の立て直しを巡って半沢と対立することになる弁護士の乃原正太。

 第5話と第6話に登場した乃原は、終始ふてぶてしい態度で半沢を威圧。冷たく突き放したような口調で「銀行は所詮、こういう案件についてはトーシローなんだからさぁ…」と言い放ったかと思うと、机を蹴り上げ激高してみせたり「おまえ…国に盾突くつもりかぁ」とすごんでみせたりと堂に入った悪役ぶりが全開。これまでのイメージを覆すような見事な悪人フェイスと権力をかさに着た横暴な振る舞いで、ドラマのクライマックスを盛り上げてくれるのは間違いなさそうだ。


◆矢田亜希子、虐待母役で女優としての新境地を開拓

 近年はバラエティ番組にも進出し、コストコマニアとしてもすっかりおなじみとなった女優の矢田亜希子。彼女は6日に最終回を迎えたドラマ『ギルティ~この恋は罪ですか?~』(読売テレビ・日本テレビ系)に特別出演。

 矢田はスカウトをきっかけに芸能界入りすると1995年にドラマ『愛していると言ってくれ』(TBS系)で豊川悦司扮する晃次の妹・栞役で女優デビュー。その後、数々のドラマや映画に出演してきたが、視聴者にとって印象の強い作品といえば、2000年のドラマ『やまとなでしこ』や2004年のドラマ『ラストクリスマス』(共にフジテレビ系)といったラブコメディーだろう。『やまとなでしこ』では松嶋菜々子演じるヒロインの後輩、『ラストクリスマス』では主演を務める織田裕二の相手役として、軽妙な演技を見せてきた。

 そんな彼女がドラマ『ギルティ~この恋は罪ですか?~』で演じたのは、中村ゆりか演じる瑠衣の母親・明奈。明奈は幼少期の瑠衣に暴力を振るい、精神的に束縛するいわゆる“毒親”で、矢田は登場シーンが少ないものの、鬼気迫る演技を見せこのキャラクターに抜群の説得力を与えた。


 若かりし頃は、主演としてみずみずしい魅力にあふれた3人も40代を迎え、共演陣を輝かせ、自らの存在感もしっかり放つという大人の役者に成長した。今後も、ヒール的役柄に限らず、作品に重厚さやスパイスを与える俳優として、往年のファンはもちろん、新たなファン層を開拓するような演技を見せてくれそうだ。(文:スズキヒロシ)

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