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あっさりしていてコクがある 宮沢氷魚の絶妙な「ハイブリッド俳優」感

エンタメ

■取材現場で見せた古風な雰囲気&スマートさ

 宮沢が「長身若手イケメン俳優」と一線を画しているのは、まだ26歳という若さに似合わぬ落ち着きや気品、硬派さと柔らかさが同居していることだ。その根底にあるのは、彼がこれまで生きてきた中で積み重ねられてきた”人間力“だとも感じる。

 以前、彼にインタビューさせていただいたとき、驚いた出来事があった。ICレコーダーの置き場に少し迷っていると、その様子に敏感に気づき、すかさず近くの椅子を移動させて「ここにどうぞ」と声をかけてくれたのである。その目配り、気配りもさることながら、椅子を動かす仕草のスマートさ、優雅さは「紳士」そのもの。それでいて、ちょっとシャイで古風な雰囲気もある。

 『エール』で演じているアキラにもその雰囲気は息づいているが、宮沢には、純朴で古風で硬派な“昭和の男”のような雰囲気がある。しかし、西洋の“紳士“のようなスマートさもある。洋菓子はちょっとしつこく感じるときがあるし、和菓子は苦手な人もいる。その点、「あんバタどら焼き」とか「抹茶のフィナンシェ」とか「クリームあんみつ」とか、和洋菓子、いわゆる“和スイーツ”は最強じゃないかと思うのだが、宮沢氷魚には同様に“和と洋”の絶妙な “ハイブリッド”感を感じる。

 あっさりしているのにコクがあって、品があって、食べ飽きない。彼にしか出せない味が『エール』でも存分に発揮されている。実に巧妙な人選だ。(文:田幸和歌子)

<田幸和歌子>
1973年生まれ。出版社、広告制作会社勤務を経てフリーランスのライターに。週刊誌・月刊誌等で俳優などのインタビューを手掛けるほか、ドラマコラムをさまざまな媒体で執筆中。主な著書に、『大切なことはみんな朝ドラが教えてくれた』(太田出版)、『KinKiKids おわりなき道』『Hey!Say!JUMP 9つのトビラが開くとき』(ともにアールズ出版)など。

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