地球崩壊まで48時間『グリーンランド』公開記念! 『アルマゲドン』『2012』…あわせて観たいディザスター映画
◆新旧・筋肉サバイバル映画といえば『カリフォルニア・ダウン』&『デイライト』
ロック様がディザスターと闘う『カリフォルニア・ダウン』(2015) 写真提供:AFLO
『2012』も含め、大災害ジャンルといえば性格俳優が顔をそろえたアンサンブル・キャストが見どころのひとつになることが多い。しかしそこへ押しも押されぬ大スターが一枚看板を背負って登板したらどうなるか。その答えが『カリフォルニア・ダウン』(2015年)にある。主人公はドウェイン・ジョンソン演じるレスキュー隊員。カリフォルニア全土を襲った超巨大地震のなかを、妻子を救うために奔走する(娘にふんするのはアレクサンドラ・ダダリオ。何というか父娘の画として異常に強い)。あり得ないほど超巨大な津波をボートで乗り越えるジョンソン。そんな馬鹿なと思いながら、この人の気合と根性と肉体につい懸けたくなる。これは映画にしか描き得ないミラクルだなと、わけも分からず目頭を熱くしたりする。
シルヴェスター・スタローン主演『デイライト』(1996) 写真提供:AFLO
筋肉がサバイバルに直結する映画の先達として、シルヴェスター・スタローンと巨大トンネル事故の戦いを描いた『デイライト』(1996年)もぜひご覧いただきたい。いずれの作品も強靭な肉体と、それ以上に己を捨てて人のために行動する正しい心こそが、危機にあって人を救うのだということを教えてくれる。
◆ジェラルド・バトラー“ふつう”のお父さんとして奮闘『グリーンランド―地球最後の2日間―』
ジェラルド・バトラーが“ふつう”の父親役で主演『グリーンランドー地球最後の2日間ー』(2020) (C)2020 STX FINANCING, LLC. ALL RIGHTS RESERVED.
以上各作品を踏まえつつ、最新ディザスター大作『グリーンランド』に足を運んでみていただきたい。冒頭で触れた通り普通のお父さんたるジェラルド・バトラーとその家族が、迫りくる破滅を生き延びるために苦闘する。間違いなく地球規模の危機を俯瞰で描くのではなく、観客に近い目線で語るから切迫感と没入度がやけに高い。何しろいま観ておきたい作品である。地球規模のとんでもないクライシスを乗り越えていく人間の姿を描いた大災厄映画に触れると、われわれの現状もまだ絶望的ではない!と思う。それに登場人物たちの行動から、世界が崩壊しつつある状況で取るべき、あるいは取らざるべき行動についてのさまざまな教訓を得ることもできるのだ。たぶん!(文:てらさわホーク)