“韓流四天王”イ・ビョンホンが今でも輝き続ける理由 『イカゲーム』でもオーラ全開
■“千の顔を持つ俳優”とうたわれる表現力
ビョンホンの存在感は画面にも表れているように、まさに別格。その圧倒的画力だけでなく、彼のすごみは、ジャンルとキャラクターを問わない演技の多様さにある。
ロマンス、ギャング、時代劇、アクションなどジャンルに関わらず、すべて消化し、ノワール映画でのギャング、暗殺者、コメディータッチな役まで、180度異なるキャラクターを完璧に演じることから“千の顔を持つ俳優”と称されている。
『悪魔を見た』(2011) 写真提供:AFLO
愛する人を奪われ、狂気に満ちあふれた復讐の鬼へと化していくさまを、圧巻の演技力で魅せた『悪魔を見た』、暗殺を恐れる暴君とその影武者となった心優しい道化師1人2役を、細かな所作や︎表情演技で見事に演じ分けた『王になった男』、どこか憎めないチンピラの役を人間くささいっぱいに演じた『インサイダーズ/内部者たち』など、時にはコミカルなタッチで、時には熱い涙で変身演技を重ね、数々の名作を誕生させてきた。
ダークなスーツに身を包み、キレあるアクションをキメるようなかっこいい役はもちろん、お調子者で情けない三枚目の役柄を、人間味あふれる姿で演じ、視聴者に情を抱かせるのが彼の本当のかっこよさ。
そのずば抜けた演技力とカメレオンぶりを証明するかのように、韓国の3大映画賞(青龍映画賞/大鐘賞/百想芸術大賞)では、合計8回の主演男優賞や、最優秀演技賞、大賞を受賞しトリプルクラウンを達成。テレビドラマの方でもSBS演技大賞、KBS演技大賞を1回ずつ獲得しただけでなく、韓国のゴールデングローブ賞とうたわれる百想芸術大賞では、テレビ部門の最優秀演技賞をなんと4回も受賞した経歴を持つなど、演技力では右に出るものはいない、圧倒的な存在だ。