【世界のロイヤルウエディング】驚きのエピソード6選
●スウェーデン王室 ヴィクトリア皇太子 伝統を破って父とバージンロード
スウェーデンのヴィクトリア皇太子(左)、ダニエル王子の結婚式(2010) (C)Zeta Image
2010年に行われた、仲むつまじいことで知られるスウェーデンのヴィクトリア皇太子とダニエル王子の結婚式は伝統を破るものだったよう。
同国では伝統的に、男女平等の観念から新郎新婦が並んでバージンロードを歩いてきた。しかしヴィクトリアはこれに反し、父王のエスコートを希望。これは論争を呼び、当日は途中まで父にエスコートされ、その後、新郎と手を取り祭壇まで歩む形が取られた。また婚約指輪も、通常スウェーデン王室ではシンプルなゴールドリングが選ばれてきたが、ヴィクトリアにはダイヤモンドのあしらわれた指輪が贈られたそう。
●ドイツの王族ハノーファー家 エルンスト・アウグスト・ジュニア 父が結婚反対
ドイツの王族のエルンスト・アウグスト・ジュニア、エカテリーナ・マリーシヴァの結婚式(2017) (C)Zeta Image
英王室ヴィクトリア女王の子孫で、エリザベス女王の遠縁にあたるドイツの王族、ハノーファー家のエルンスト・アウグスト・ジュニアの結婚式では、家族内の確執が露見する事態に。
2017年、エルンスト・アウグスト・ジュニアは、ロシア人デザイナーのエカテリーナ・マリーシヴァと、8年の交際を経て、ドイツのハノーファーマーケット教会にて結婚した。
しかし、これに文句を付けたのが、以前から一族の資産を巡って確執のあった父。式の数日前に結婚に反対する声明を発表し、注目を集める事態になった。父は欠席したものの、式にはモナコ公国のロイヤルメンバーはじめ600人ものゲストが参加し、華やかなものに。夜にはマリエンブルク城にて盛大なパーティが開催された。
●スペイン アルバ公爵夫人 晩年の年の差再婚に国王も反対
スペインのアルバ公爵夫人、アルフォンソ・ディエスさんの結婚式(2011) (C)Zeta Image
家族から反対されたカップルがもう一組。2011年に85歳で25歳年下男性(結婚当時)と再婚したスペインのアルバ公爵夫人の結婚だ。
アルバ公爵夫人マリア・デル・ロサリオ・カイエターナ・フィッツハメス・スチュアルトは、イングランド王兼スコットランド王ジェームズ2世/7世の子孫で、世界最多の称号を持つ貴族としてギネスにも認定されている。
スペインで最も裕福な女性といわれたアルバ公爵夫人は、2度の結婚、死別を経て、はるかに若い公務員アルフォンソ・ディエスさんとのロマンスが浮上。この交際に、夫人の6人の子どもたちは大反対し、当時の国王フアン・カルロス1世からも、結婚を取りやめるよう電話があったとされる。
ディエスさんは相続を放棄し、資産の一部を子どもたちに生前贈与したうえで、2人は結婚。式ではゲストの前でフラメンコを披露したという。
紹介したどの結婚も、美しく華やかなものとして世に知られている。しかしフタを開けてみると、王族と言えども、いや王族だからこそのトラブルやアクシデントがいくつも。強い心で初志貫徹するのが幸せの秘訣なのかもしれない。(文・寺井多恵)