南沙良は常に満足しない――「でも、不安の中にいることが心地良いんです」
“演じる”という仕事に惹(ひ)かれる理由を、南は次のように説明する。
「理想の自分というのも想像ができないんです。だからこそ、お芝居を通して、そして役を通して、まったく自分とは別の人間になれる瞬間がすごく尊く感じるんです。その人を通して違う視点を見つけることできるし、学ぶこともあります。違う人間になれることはとても楽しいんです」。
デビューから5年の年月が流れた。「いろいろ経験させていただいていますが、基本的な部分はほとんど変わっていないです。脚本を読んで基本的にセリフは覚えていきますが、相手の役者さんとの空気感で表現できればという思いは、デビューしたときからずっと同じです」と語ると、20歳を迎える2022年も「特になにか意識してやろうということはないですね」とあくまでマイペースを強調する。それでも「車の免許は取りたいですね」とニンマリ。
いよいよ映画の公開が近づいてきた。「先が読めない物語の展開になっています。いろいろなところからパンチが飛んでくるような感覚の作品なので、ドキドキしながら最後まで楽しんで欲しいです」と映画をアピールしていた。(取材・文:磯部正和 写真:高野広美)
映画『女子高生に殺されたい』は、4月1日より全国公開。