『おいしい給食』で共闘! 市原隼人×綾部真弥監督が明かす、幻のシーン&“企業秘密”アフレコの裏側
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――抑揚にあふれたナレーションに合わせて、豪快なリアクションで給食を食していく甘利田の姿が毎話抱腹絶倒を生んでいますが、あの給食シーンのアフレコはどうやって撮っているのですか?
市原:あれはもう、寝られなかったです(笑)。給食を食べるシーンは分量が多いので、1日まるごと給食を食べるシーンだけを撮るんです。ナレーションを録ってから、それに合わせて芝居を撮る。ナレーションの抑揚や動きなど、すべての動きを先に構築しておかなければいけないので、寝られなかったです。
綾部監督:アフレコについては、特にこの仕事をしている人たちによく聞かれるんですよ。スクリプターとか、編集マンとか。「あれどうやってるの?」って。本当は企業秘密だったんですけど。
市原:言っちゃうんですね(笑)
市原隼人×綾部真弥監督
綾部監督:俳優のモノローグが入るシーンって、現場ではたいてい助監督などが代わりにセリフを読んで、それに対して俳優が芝居を合わせたりするんです。短いところは僕らもやるんですが、給食のシーンではそれはできないんですよ、市原くんのモノローグの抑揚を誰もまねできないから(笑)。初対面の時、市原くんに「監督、これは僕の声に合わせてじゃないと芝居ができない」と言われて。そりゃそうだよなと。だから、実は時間をすごく贅沢に使っています。まず、現場で動きを確かめながら長いリハーサルをするんですが、そこで先に給食シーンのナレーションを全部録音してしまうんです。その音声を、その場で助監督がササッと編集して、スピーカーで流しながら、市原くんがそれに合わせて芝居をする。さらに、撮影が全部終わった後に、今度はスタジオでアフレコを付け足しています。結構手間暇かけているので、今まで企業秘密で内緒にしてたんですけど(笑)。ここまでやらないと、あの給食シーンのムードは出せないんですよね。
市原:必死です(笑)