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梶裕貴、劇場版『からかい上手の高木さん』は“ドラマチックな恋愛映画”に

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梶裕貴
梶裕貴

 コミックスがシリーズ累計1100万部を突破した山本崇一朗原作の青春コメディ『からかい上手の高木さん』。6月10日から公開となる劇場版『からかい上手の高木さん』より、西片を演じる梶裕貴のインタビューが到着。劇場版ならではの魅力や、思い出深いシーンを明かした。

【写真】梶裕貴、インタビューフォト

――梶さんが思う、この作品が愛されているポイントを教えていただけますか?

梶:コピーの「見守りたい初恋が、ここにある―。」が、全てを物語っている気がしますね。ピュアで微笑ましい二人の真っ直ぐな想いがあるからこそ、誰もが応援したくなるんだと思います。一生懸命に頑張っている人の姿って、本能で応援したくなりますよね。

――まさに本能で応援したくなるニヤキュンポイント満載ですもんね。

梶:山本崇一朗先生は本当にすごい! すごすぎる! まず、よくこれだけの“からかい”の種類を思いつくな、と(笑)。しかも何が素敵かって、高木さんの「西片が好きだから」という気持ちがしっかり伝わってくるところなんですよね。愛です、愛。そんな素晴らしい原作をもとに、大事に大事に作られてきたTVアニメシリーズ。より恋愛要素を深掘りしながら、彼らの中学校3年間を丁寧に追ってきてくれたなという印象があります。

劇場版『からかい上手の高木さん』より (C)2022 山本崇一朗・小学館/劇場版からかい上手の高木さん製作委員会
――劇場版の製作を知った時の心境はいかがでしたか?

梶:驚きました! まさか劇場版とは! 「TVアニメとしてずっと続いてくれたらな」という想いは常にあったんですが、あくまでそれは“二人の変わりない日々”というか、“何気ない日常のやりとりが続いていく”みたいなイメージで。でも劇場版となると、大きな事件が起きたり、新キャラクターが登場したりといった、大規模なドラマが展開されるようなケースが多いじゃないですか?(笑)。なので「からかい上手の高木さん」だとどんな描かれ方になるのか、最初はまったく想像がつかなかったんですよね。とはいえ、また新しく西片を演じさせていただける機会が生まれたことは、純粋に嬉しかったです。その後は、僕と高木さん役の高橋李依ちゃんとの間で、内容の予想合戦がはじまって(笑)。「修学旅行編かな?」とか「木村が急に男前になったり…?」なんて妄想して盛り上がっていました。実際に台本をいただいて「なるほど!」と。

――今回劇場版の収録をしてみて、TVシリーズとの違いはありましたか?

梶:違いというか…本作はシリーズを重ねるごとに、恋愛描写という点において、どんどんとアグレッシブになっている印象があって。そのピークかと思われたTVアニメ第3期の最終話を経ての劇場版ですから…そりゃもう凄まじかったですよ(笑)。“リアルな恋愛観”と“この先の未来”がはっきりと見えてきて「制作スタッフの皆さん攻めてるな!」と思いました。


 シリーズを通し、西片を演じる上では“(芝居の)生っぽさ”を大事にしてきました。西片は普段、コミカルなリアクションが多い。だからこそ、生っぽい芝居を「ここぞ」という時に入れ込むことで、中学生らしい繊細な心の機微を上手く表現できるのではないかと考えているんです。ただ今回の劇場版では、シナリオ自体がナイーブな方向に攻めている印象があったので、今までと同じような塩梅でお芝居をしていくと、西片の範囲を越えた、かなり大人びたものになっていってしまうのではないかという不安があったんです。でも…完成したものを観て、そんなものは杞憂だったとスッキリしました! 色や音楽、演出が加わると、こんなにも絶妙なバランスで仕上がるものなんだと感動しましたね。やはりアニメは総合芸術。あらためて、監督をはじめとするスタッフの皆さんへのリスペクトの気持ちがこみ上げました。心から感謝です。

――TVシリーズにはないしっとり感が劇場版にはありました。

梶:そうなんです! エネルギッシュで笑いがあるのが「高木さん」ってイメージだったんですけど、今回は、もちろんその要素もありつつ“ドラマチックな恋愛映画”という印象が強い気がしますね。

――西片の変化や成長は演じていてどの部分に感じましたか?

梶:以前は“恋”という感情にすら気づいていなかったり、変に意識しすぎてドギマギするようなことが多かった西片ですが、TVアニメ第2期の途中からは、一人でいる時にも高木さんのことを思い浮かべたり、高木さんからの“からかい”を受けて連想する先が恋愛に絡んだことになってきたりと、確実に変化してきていると思います。まさに思春期真っ只中! 今では、自分の気持ちを素直に伝えられるようにもなりました。“高木さん”という存在が彼の中で大きくなっているのは明らかなので、そのあたりの心情変化はしっかりと意識しつつ…けれど大人っぽくはなりすぎないよう、匙(さじ)加減に気をつけて演じました。

劇場版『からかい上手の高木さん』より (C)2022 山本崇一朗・小学館/劇場版からかい上手の高木さん製作委員会

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