赤江珠緒、“未知の領域”ラジオと歩んだ「ドラマチック」な10年 産休明けは両立に悩みも
『たまむすびin 武道館~10年の実り大収穫祭!』メインビジュアル (C)TBSラジオ
――そんな『たまむすび』が、なんと日本武道館でイベント『たまむすびin 武道館~10年の実り大収穫祭!』が開催されます。失礼ながら、“武道館ってあの武道館!?”と2度見してしまって…。
赤江:(笑)。最初は、10周年だし、なんかやろうよ!と軽い気持ちで盛り上がり、武道館なんてどうよ?と言ってしまい…(笑)。
――あ、言い出しっぺだったんですね!
赤江:「どこでやる?」「武道館とかいいねー」「おぉ、そうですね!」と盛り上がってしまって。自分で言っておきながら、いやいやいやいや、ちょっとやめない? 違う場所探さない?と日和ってるところです(笑)。
武道館に立ったことのある、落語家の春風亭一之輔さんにお話を聞くと「吐きますよ」っておっしゃるんです。なんせ、自分が武道館のステージに立つなんて微塵も想像すらしてなかったものですから、“平日だしどうなんだろう”“お客さん来てくれるのかな?”とストレスやプレッシャーで、すでに吐きそうなんです(笑)。
――どんなイベントになりそうでしょうか?
赤江:リスナーの方に絵を送っていただいたり、歌詞の募集をしたりとか、放送の中で生まれた人脈でできることもいろいろとあるので、そうしたことを生かして楽しめればなと。また、すごくありがたいことに、番組にはそうそうたる皆さんがいらっしゃるので、その方たちをお見せすればなんとかなるかなとか、試行錯誤の真っ最中です。
私自身に関しては、放送の中で自分自身をさらけ出すという姿勢だけはこの10年ずっとやってきたことなので、何が見せられるか分からないですが、皆さんに喜んでいただけるのであればなんなりと!という意気込みです。何を見せたいということよりも、リスナーさんにこの10年育ててもらったことへの恩返しをしたいという思いが一番にあるんです。このコロナ禍でみんなが集まれるイベントもなかなかなかったりしたので、なんとか会場に来てもらって喜んでいただける何かを見せたいですね。
――来場されたお客さんと一緒に作り上げる形のイベントなんですね。
赤江:そうです! 武道館を借りたのでみんなで遊びましょうという感じですかね。そもそも、武道館史上、一番敷居の低いイベントだと思うので、楽々と(敷居を)またいできてください(笑)。
――赤江さんにとっては、今年はフリーになられて15年、アナウンサー生活25年の節目の年にもあたります。
赤江:15年…。そうか、まったく意識してなかった(笑)。キリのいいところでちょうどよかった。四半世紀の実感…。……ない(笑)。今は本当に武道館のことしか考えてない状況で、果たして喜んでいただけるのか、舞台に立ってリスナーさんがそろった会場を見渡した時に、どういう光景が見えるんだろうとイメージすることでいっぱいですね。いまはもう100%そこに懸けている感じです。
――赤江さんの飾らないキャラクターが魅力的なので、個人的にはこのままずっと変わらずにいてほしいです。
赤江:…自分ではけっこう飾ってるつもりなんですけどね(笑)。ラジオは特に素に近い感じなので、親や姉弟にも、「あなた、あんなんで放送いいの?」「あれ、家のあんたやん!」と言われるくらいなので、自分ではやっているつもりでも飾りが足りないんでしょうね~。泳げもしないのに始めちゃったラジオでは、余分なものを付けてられず、単に飾って優雅に泳ぐことができないだけなんですよね。
――日本武道館でのイベント後も、『たまむすび』は続いていきますが、これからどんな番組にしていきたいという思いはありますか?
赤江:その日その日の放送も、オープニングで、「午後1時になりました。いかがお過ごしでしょうか?」と言ってからどっちに転がるか、何の話をするのか自分自身でも日々見えていないんです。自分で“この話しようかな”って思っていても、全然予定もしてなかった話をしていることだらけで。番組全体そんな感じなので、地図を持って歩いている感じじゃなく、“どっちいくんじゃ?”“ええ!そっち転がるんだ、へ~面白そう!”みたいに、何も決めず、どこに向かっていくのかを自分でも楽しみながら続けていきたいです。
(取材・文:編集部 写真:高野広美)
『たまむすび』は、TBSラジオにて毎週月曜~金曜13時放送。
『たまむすびin 武道館~10年の実り大収穫祭!』は、9月21日東京・日本武道館にて開催。